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「死活」の意味と使い方!「死活問題」とは?|類義語・例文つき

「死活」の意味と使い方!「死活問題」とは?|類義語・例文つき

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「これは死活問題だ」

この「死活」という言葉は、ビジネスシーンや新聞でも、ときには日常の中でも用いられることがある言葉です。

「死」という字が入っていてなにやら怖い感じもしますが、「死活」とはどのような意味なのか、この機会に確認しておきましょう。

今回は、「死活」の意味と使い方!「死活問題」とは?|例文 についてご説明いたします!

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「死活」の意味

「死活」は「死ぬことと生きること」という意味です。

「しかつ」と読みます。

「死」はもちろん死、死ぬこと、命が絶えることです。

「活」は「生きる。活かす」「いきいきしている」などの意味があります。

「死活」は「死ぬ」と「生きる」を合わせた言葉ということですね。

「死ぬことと生きること」「死ぬか生きるかの分かれ目」といった意味になります。

「死活」の使い方

「死活」は「死ぬか生きるか」という意味です。

「死活に関わる」などとして、生死に関わるような大事の場合に使います。

また、そこから本当に人が死ぬような問題ではなくても、勝負事で勝つか負けるかとか、会社に致命的な影響があるかどうかなど、広い意味での重大な問題について使われます。

むしろ、病気や怪我をして生死にかかわるような場合は「死活」はあまり使われることはありません。

会社がやっていけなくなる、経済的に立ち行かなくなるなど、生活が成り立たなくなるような問題が起きたときに多く使う言葉です。

「生死に関わるぐらい大きな問題だ」という比喩的な意味と解釈してよいでしょう。

「死活」の由来

「死活」は、元々は囲碁用語です。

相手に絶対取られない石や取られても新しく取られない石を置けるような石を指して「活きた石」、それ以外の相手に取られる石を「死んだ石」と表現し、これらのことを「死活」「死活問題」と言います。

これが一般的に使う「死活」や「死活問題」の由来となっているそうです。

他にも囲碁用語が語源となった言葉には次のようなものがあります。

  • だめ(打ってもあまり意味のない場所=駄目)
  • 素人・玄人(昔の中国では囲碁の上手い人が後攻で黒を打っていた=上手い人は黒、下手な人は白)
  • 先手・後手(先に打つのが先手、後に打つのが後手。転じて、先に行動することを「先手を打つ」、先を越されることを「後手に回る」などと使う)
  • 一目置く(上手い人と対局するときにハンデとして石を一つ置いた状態から始めるため)
  • 白黒をつける(対局中に白と黒どちらが有利か判断することから)

他にもまだまだありますので、調べてみると面白いと思いますよ。

「死活問題」とは?

さて、「死活」は「死活問題」という形で使うことが多いです。

「死活問題」は「生き死にに関わるような重大な問題」という意味です。

「しかつもんだい」と読みます。

「死活」に関する「問題」ということですね。

本当に死ぬかもしれないような問題の時はもちろんですが、これも比喩的な意味で広く使えます。

  • その人や会社、商店などに致命的な事柄
  • 物事の存亡に関わるような問題

といったことがあるときに「我が社の死活問題だ」「私たちにとって死活問題だ」などと使います。

「死活」の例文

  1. 原料費の高騰が著しく、我が社の死活問題となっている。
  2. このスーパーが閉店してしまうのは、この辺りの住民にとって死活問題だ。
  3. 海賊版サイトによって出版社の売上が大きく減少し、死活に関わる問題となっている。
  4. これが我が社が死活をかけて開発中の製品だ。
  5. 電気代の値上げで利用者からは「死活問題だ」との声があがっている。

「死活」の類義語

「死活」の類義語には次のようなものがあります。

  • 生死(生きるか死ぬか)
  • 存亡(ながらえるか滅びるかということ)
  • 命にかかわる(命が危険にさらされる)

「死活問題」の類義語には次のようなものがあります。

  • 一大事(放置できない重大な出来事)
  • 由々しき事態(放置しておくと大変なことになる様子)
  • 大問題(重大な問題)

まとめ

「死活」は「死ぬことと生きること」という意味です。

「死活問題」などの形で、「生死をかけた大問題」「生き死にに関わるような重大な問題」といった意味で使われます。

その人や会社の存亡に関わるような重大な問題が起きたときに使われます。

本当に命が危ないというわけではなくても、経済的な問題が起きた時などに何かと用いられる言葉なので、ぜひ理解しておきましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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