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霜月とは何月のことかご存知でしょうか?
漢字から推察するに「霜」とついているので寒そうに思いますよね。
今回は、霜月の意味や由来、異名についても解説していきます。
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目次
霜月は何月?
「霜月」とは「しもつき」と読み、旧暦で11月のことです。
新暦である現代でも、引き続き11月は「霜月」と呼ばれています。
このような月の呼び方を、「和風月名」と言います。
和風月名は新暦である現代にも引き継がれており、祭事など色々な行事を行う時期の目安として昔のまま月に当てはめ、人々の生活に取り入れられています。
ただし、本来の旧暦の和風月名と現代の新暦では、暦自体が違いますから1〜2ヶ月のずれがあります。
ですから、旧暦の霜月=11月は、現代の新暦では12月上旬〜1月上旬頃となっているのです。
このように実際は新暦と旧暦ではずれはありますが、前述した様に今の霜月と言えば11月と覚えておけば問題はないでしょう。
旧暦と新暦の違いは?新暦になった理由は?
現代で使われている新暦は、「太陽暦」である「グレゴリオ暦」です。
そして旧暦とは、「太陽太陰暦」のことを指します。
新暦と旧暦の違いは、何を基準に暦が作られているかという点で違います。
新暦のグレゴリオ暦は太陽暦ですから、太陽の動きを基準として作られています。
一方、旧暦は太陽太陰暦と言い、太陽の動きと月の動きの双方を考えて作られた暦です。
旧暦は、月が地球の周りを一周する期間である約29.5日を一ヶ月としています。
そうすると、一年が
29.5日×12ヶ月=354日
となり、365日が1年となる太陽に合わせた暦と比べると、少し季節にズレが出てきてしまいます。
なので太陽太陰暦である旧暦はその差を解消するために、「うるう月」を19年に7回ほどの割合で入れるようにしていました。
つまり、旧暦では年によっては13ヶ月ある年があったのですね。
しかし、日本は1873年(明治6年)から太陽太陰暦である旧暦を廃止し、新暦を使うようになりました。
その理由は、明治維新後に世界各国との交流が盛んになったからだと言われています。
当時の世界では新暦であるグレゴリオ暦が多くの国で使われていましたから、世界に合わす必要性が出てきたのです。
鎖国時代だった江戸時代が終わって、文明開花が始まり、やがて暦も見直すことにしたのですね。
その結果、太陽太陰暦である旧暦が終わり、現代のグレゴリオ暦である新暦が日本で始まったのです。
霜月の意味や由来は?
霜月の意味と由来は諸説ありますが、主に下記の3つが有名です。
それぞれ見ていきましょう。
その1、霜が降りるから
旧暦の霜月は、現代の12月上旬〜1月上旬頃です。
この頃は日々寒さが強くなりますから霜が降り、それがが由来とされています。
最初は「霜降り月」と呼ばれていたものが略されたという一説も有力です。
その2、その年の収穫を感謝することから
11月には新嘗祭(にいなめさい)など、収穫を祝い感謝を捧げる行事が古くからありました。
収穫したものを神に捧げ自分たちもそれを食し、かつて霜月は「食物月(おしものづき)」と呼ばれていたといわれてもいます。
その「食物月(おしものづき)」が変化し、霜月となったとされる説です。
その3、日が弱くなることから
霜月の頃は、太陽の出ている時間が短くなり、まるで日がしぼむように感じられます。
それで「しぼむ月」というのが変化し、「霜月」となったと言われる説です。
霜月の異名は?
和風月名には多くの異名がありますが、由来を知ればそれぞれ思わず「なるほど」と言いたくなります。
下記に霜月の異名を5つご紹介いたします。
異名1、「仲冬(ちゅうとう)」
旧暦において、冬とは10月〜12月のことを指していました。
ですからその間の11月である霜月は、冬の真ん中の月として「仲冬」と呼ばれていたそうです。
異名2、「神楽月(かぐらづき)」
冬至は死と再生を意味し、大切な節目として神に神楽を舞って捧げていました。
それが由来となり、異名として「神楽月」となったとのこと。
神事を大切にする日本人の心があらわれている異名の一つですね。
異名3、「神来月・神帰月(かみきつき)」
平安時代以降からの人々は、霜月の前月である10月になると、全国の八百万の神々が出雲大社へ会議へ出かけると信じていました。
そしてその翌月の11月には、神様がお帰りになるとされていました。
ですから霜月は神が来る、帰ると書いて「かみきつき」とも言われていたという由来の異名です。
異名4、「雪待月(ゆきまちづき)」
霜が降りる11月からは寒さはどんどん厳しくなっていきますから、もう少し経つとやがて雪が降り始めますね。
その気候に合わせて人々が冬支度をしながら雪が降るのを待つその様子から、この異名がついたそうです。
異名5、「子月(ねづき)、建子月(けんしげつ)」
中国由来の異名です。
中国で北斗七星は、時刻や季節を測るための重要なものでした。
北斗七星は星の並びから柄杓のかたちをしているとされ、霜月の頃は柄の部分が北の方角とされていたことから、子月と呼ばれたそうです。
以上になりますが、霜月には多くの異名がありますね。
それぞれが文化や季節の行事からの由来となっており、実に興味深い異名ばかりだと言えるでしょう。
まとめ
霜月は、11月のことを指します。
現代でも霜月と言えば11月なのですが、旧暦では実際は現代の12月上旬〜1月上旬の頃を指します。
また霜月の由来は、「霜降り月」「食物月(おしものづき)」「(太陽が)しぼむ月」が略されたり変化して今の呼び方になったとされています。
11月は本格的な冬の到来を待ち、冬支度をする季節です。
こたつ、ストーブなどを準備しながら心も暮らしも暖かく過ごす計画を立て、冬が来るのをワクワクした気持ちで迎えたいものですね。