※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
「然るべき対応を取らせていただきます」
このような言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
ビジネスシーンや、テレビなどで使われていることがありますね。
この「然るべき」は、少し難しい言葉なので、普段の会話で使ったことがないという人も多いでしょう。
また、「然るべき対応」というのもどういう対応のことなのか、よくわからないと困ってしまいます。
ぜひ確認しておきましょう。
今回は、「然るべき」の意味と使い方!「然るべき対応」とは?【類義語・例文つき】についてご説明いたします!
「然るべき」の意味
「然るべき」は「適当な。ふさわしい」「当然である。当たり前だ」という意味です。
「しかるべき」と読みます。
「然る可き」と書くこともあります。
「然るべき」は、連語「然るべし」の連体形です。
「然るべし」は、動詞の「然る」に助動詞「べし」がついたものです。
「然る(然り)」はまた動詞「しか」と「あり」がくっついた言葉なのですが、「そうである。そのようである」「適切である」という意味です。
「べし」は推量・意思・可能・適当・当然・命令といった様々な意味を持つ助動詞です。
この「然る」+「べき」で、「然るべき」は「適当な。ふさわしい」「当然である。当たり前だ」という意味を表す一語として使われるようになりました。
「然るべき」の使い方
「然るべき」は、「ふさわしい」「当然である」という意味で使います。
「然るべき○○」で、「適当な○○」、「ふさわしい○○」ということになります。
また、「○○して然るべきだ」という形では、「○○して当然だ」という意味になります。
「然るべき」は、「然り」とか「べし」といった古文の単語からきている言葉ですので、古めかしい印象です。
子供や若者、家族や友達同士で気軽に使うような言葉ではありません。
かしこまった言葉遣いをするときに使う言葉ですので、ビジネスシーンやニュース、政治家や文化人のコメント、文学作品など、真面目な場面で使われます。
【例文】
- 事務用品を使用した後は、然るべき場所に戻してください。(適当な場所)
- そのようなことは、私ではわからないので然るべき人に相談してください。(ふさわしい人)
- 女性が家事を全部やって然るべきだという考え方は古い。(やって当然である)
- 君はもっと先輩に敬意を持って然るべきだ。(持って当然である)
- 普通の人なら動揺して然るべき状況だが、彼は顔色一つ変えなかった。(動揺して当たり前である)
「然るべき対応」とは?
「然るべき」のよくある使い方に、「然るべき対応」があります。
「然るべき対応を取らせていただきます」などと、ビジネスシーンやニュースなどで耳にしたことがあるのではないでしょうか。
この「然るべき対応」は、「適切な対応」ということです。
「然るべき」の意味からも、ある状況に「適当な、ふさわしい」対応ということですよね。
ただし、「然るべき対応」は、「注意や警告などをして、それに従わない・態度を改めないような人には、相当の対処をしますよ」という意味で、注意や警告、強めに相手を牽制する言葉として使われることが多いです。
場合によっては、「然るべき対応をします」=法的手段をとるということを暗に示していることもあります。
また、ドラマなどでは「今後も○○するようなら、然るべき対応を取らせていただきますよ……」などというセリフは、脅迫するシーンでよく出てきますよね(笑)。
他にも「然るべき措置」「然るべき処分」などの言い回しも同じように使われます。
まとめると、
- 「然るべき対応」は「適切な対応」という意味
- 「然るべき対応を取らせていただきます」は、「注意や警告に従わないと、相当の対処をします」という意味で使われることが多い
ということです。
【例文】
- 事務所と相談し、然るべき対応を取らせていただきます。
- 規則違反が見つかった場合は、然るべき対応をとります。
「然るべき」の類義語
「然るべき」の類義語には次のようなものがあります。
- 適当(ある条件・性質などんびんちょうどよく合うこと)
- 適切(その場によく当てはまること)
- 適正(適当で正当なこと)
- 適した(条件や能力などがぴったりと当てはまるさま)
- 妥当(実情によくあてはまっていること)
- 相応(程度がちょうどよくつり合っていること)
- 当然(そうなるのが当たり前であること)
まとめ
「然るべき」は「ふさわしい・当然だ」という意味で使う言葉でした。
「然るべき対応」「然るべき措置」などを取るというときには、相当の対処をするとか、法的手段を取るとかいった意味が含まれていることが多いですので、気をつけて理解しましょう。
ぜひ参考になさってくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!