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「新樹」という季語をご存じでしょうか。
俳句や連歌を作るうえで欠かすことの出来ない季語。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「新樹」について解説していきます。
改めて「新樹」について基本的な意味はもちろん、いつの季語なの?「新樹光」とは?といった疑問にもお答えしていきます。
「新樹」を使った俳句もご紹介いたします。
「新樹」の意味と読み方
「新樹」とは、初夏という季節を迎え生き生きとした葉に覆われた木立を意味する言葉です。
読み方は「しんじゅ」です。
山々が新樹に覆われると遠めからでもその生命力を感じる事が出来るので、初夏ならではの最高のロケーションとも言えるのではないでしょうか。
「新樹」はいつの季語?
「新樹」は俳句を作る上で「初夏」の季語として使われています。
夏を通して使う事が出来る季語ではなく、夏の初め頃であることを表現する季語なんですよ。
初夏とは暦の上で夏となる「立夏」から梅雨入りまでの時期を指す言葉です。
子季語には「新樹蔭」があります。
「新樹光」とは?
「新樹」と似たような言葉に「新樹光」というものがあります。
読み方は「しんじゅこう」です。
若葉溢れる新樹の間から日の光が差し、その光が新樹に反射して周囲の光景までもが瑞々しく輝いて見える光景やその光を指す言葉です。
「新樹」と「新緑」の違い
「新樹」「新緑」どちらも初夏の季語であり、瑞々しい若葉を指す言葉ですが違いは明確に存在しています。
「新樹」が木立を指す言葉なのに対し、新緑は若葉全般を指すので、初夏になり道端で芽吹きだす草も「新緑」となります。
対象物が大きいのが「新樹」で、私たちが普段の生活の中でも目にすることが出来るのが「新緑」です。
関連 「新緑」と「深緑」意味の違いは?季節や使う時期はいつ?|例文
「新樹」を使った俳句
かぐはしき新樹ことしの蟻地獄
(かぐわしき しんじゅことしの ありじごく)
山口誓子
この新樹月光さへも重しとす
(このしんじゅ げっこうさえも おもしとす)
山口青邨
ひとり行く新樹の夜道砥の如し
(ひとりゆく しんじゅのよみち とのごとし)
中村汀女
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。