言葉の意味と使い方

「私用・所用」の意味と違いは?有給休暇や欠席の理由に書くときは?

「私用・所用」の意味と違いは?有給休暇や欠席の理由に書くときは?

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「明日は私用のためお休みします」

「明日は所用のためお休みします」

どちらが正しいでしょうか?

それぞれの意味の違いはなんでしょうか?

いきなり質問で始めてしまいましたが、わかりますか?

「私用」と「所用」は音も似ている言葉です。

会社で有給休暇を取るときなどに、どちらを使っていいか迷うという人も多いようです。

二つの言葉には違いがありますので、きちんと使い分けられるように確認していきましょう。

今回は、「私用・所用」の意味と違いとは?有給休暇や欠席の理由に書くときは?についてご説明いたします!

「私用」の意味

まずそれぞれの意味を確認しましょう。

「私用」は、「自分のために使うこと」「自分の用事」という意味です。

「私」という字が使われていますので、「私のための用事」「私のために用いる」と考えるとわかりやすいですね。

「自分のために使うこと」というのは、「会社で私用電話をしないように」「会社の備品を私用して注意された」というように、会社のものなどを自分の私的な目的のために使うということです。

「所用」と混同されやすいのは次の「自分の用事」という意味の方です。

【例文】

  1. 私用で早退した。
  2. 私用のため子供に学校を休ませた。
  3. 私用で欠席します。

「所用」の意味

「所用」は「用いること」「用事」という意味です。

「用いること」という意味では「所用する資材」などと使われます。

どちらかというと「用事」というほうの意味で使われることが多いです。

「所用のため」というのは「用事で」という意味になります。

【例文】

  1. 所用のため外出しております。
  2. 所用を済ませてから伺います。
  3. 所用のため遅れまして申し訳ございませんでした。
「お休みを頂いております」はOK?休みを伝える時の言い方は?よその会社に電話をした時などに、「⚪︎⚪︎はお休みを頂いております」と言われることはありませんか? 頻...

「私用」と「所用」の違い

「私用」は「自分の用事」

「所用」は「用事」

ということでした。

「所用」は用事全般のことで、「私用」は特に私的な用事のことです。

ということは、「所用」の中に「私用」が含まれているというわけです。

「私用」は自分のための用事であれば色々なものがあります。

  • 通院
  • 銀行や役所へ行く
  • 法事
  • 子供の行事
  • 家族の看病
  • 旅行やレジャー、ショッピングなどの外出

などなど、個人的な理由の用事であれば内容は様々です。

「所用」は用事全般のことです。

「用事」と言ってもいいのですが、「所用」の方が改まった言い方なので、仕事関係の用事などビジネスシーンでよく使われる表現です。

「私用」の対義語は「公用」です。

「おおやけの用事」ということですね。

「公用」は正確には「国家、官庁や公共団体などの用事」という意味です。

ただし、一般的には「会社の用事」という程度の意味で使われることもあります。

有給休暇や欠席の理由に書くときは?

では、「私用」か「所用」か迷いがちな休暇の理由にはどちらを使えばいいのでしょうか。

  • 「私用のためお休みします」
  • 「所用のためお休みします」

言葉の意味からすると、どちらも間違いではありません。

ただし、会社の有給休暇を取得するときに、公用で有給休暇を取るはずがありませんよね。

自分の用事に決まっているのだから、有給休暇の申請には「私用のため」と書くのが適切です。

ただし、会社によっては「私用」だけでなく詳しい理由を書いて欲しいと言われることもあります。

そのような場合は「通院のため」「法事のため」など、差し支えのない範囲で理由を書くと良いでしょう。

また、仕事関係の用事のため他の予定を欠席するというような場合には「私用」ではありませんので「所用のため欠席いたします」などと連絡すると良いでしょう。

「所用」の中に「私用」も含まれているという関係でした。

ですから、「私用で欠席します」というところを「所用で欠席します」と言い間違えても特に問題ありません。

ですが、逆に仕事の用事が理由なのに、「所用で欠席します」というところを「私用で欠席します」と言ってしまうと問題です。

「私的な用事で欠席するんだ…」とあらぬ誤解を招いたり、悪い印象を与えたりしてしまうかもしれません。

気をつけたいところですね。

まとめ

「私用」と「所用」は意味も音も似ているので、混同しやすい言葉でした。

どちらでも当てはまる場合もありますが、やはり意味をきちんと知って使い分けをしていきたいですね。

仕事中や休暇を取るときによく使う表現ですからしっかり覚えておきましょう。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!

 

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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