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「遡及」という言葉を知っていますか?
遡及措置、遡及清算などと使われることがありますが、読み方はそきゅう?さっきゅう?どちらでしょうか。
ビジネスシーンでも、遡及対応や売買契約を交わす時など重要な場面で出てくることがありますので、この機会に「遡及」の意味や使い方を理解しておきましょう。
今回は、「遡及」の意味や読み方は?「遡及適用」ってどういうこと?についてご説明いたします!
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「遡及」の意味や読み方
「遡及」は「過去に遡って影響・効力を及ぼすこと」という意味です。
「そきゅう」と読みます。
慣用的に「さっきゅう」と読まれることもあります。
同じ「そきゅう」という読みで、「訴求」という言葉もありますが、「訴求」は「広告宣伝などで消費者が買う気を起こすよう訴えかけること」という意味になります。
全く違う言葉ですから、変換間違いなどには気をつけたいですね。
>>「訴求」の意味と使い方!「訴求効果」とは?【類義語・例文つき】
「遡及」の「遡」は「さかのぼる」という字です。
「さかのぼる」と「及ぶ」ですので、「遡及」はさかのぼった時点からなんらかの効力を及ぼすことという意味になります。
「遡及」の使い方
「遡及」は「遡及する」という形で、過去にさかのぼって影響や効力を及ぼすことという意味で使います。
その意味からも、法律用語として使われることも多いです。
「遡及的」「遡及○○」などという形で使われることもあります。
例文で使い方を確認しておきましょう。
「遡及」の例文
- 過去3年間の大会記録に遡及して、公式記録とする。
- 「法の不遡及」とは、法令の効力はその法の施行時以前には遡って適用されないということである。
- 統計の不正が発覚したが、全てを遡及して訂正するのは難しい。
- 売買契約が遡及的に無効となり、代金債務は遡及的に消滅する。
- 遡及契約によるトラブルを避けるためにも、業務開始前に契約書を交わした方が良い。
「遡及適用」ってどういうこと?
「遡及」は
- 「遡及適用」
- 「遡及して適用する」
- 「遡及措置」
- 「遡及支給」
といった使われ方をすることがよくあります。
この「遡及適用」というのは、「過去にさかのぼって適用する」という意味です。
法令を新しく制定したり改定したりするときに、それ以前には「遡及適用」されません。
これは「法の不遡及」という一般原則です。
また、過年度に遡って会計を訂正するかどうか、といったことについても「遡及適用」「遡及支給」という言葉はよく使われます。
法令、会計、その他契約などについてよく使われる表現です。
ビジネスの場でもしばしば出てきますから、しっかり覚えておきましょう。
「遡及しない」とは?
「遡及適用」というのは、「過去にさかのぼって適用する」という意味でしたが、
「遡及しない」ということは「さかのぼって適用しない」という意味です。
「遡及適用」の例文
- 法の遡及適用は認められない。
- 新会計基準は2019年1月以降に遡及適用される。
- 協会は、A選手に対しドーピング違反があったとして、遡及適用の失格処分を科した。
「遡及」の類義語
「遡及」の類義語には次のようなものがあります。
- 遡る(流れの方向と逆に進む。過去へと立ち返る)
- 逆行(者の順序や流れに逆らう方向に進むこと)
- 巻き戻す(巻いて元の状態にもどす。(時間を)前の段階に戻すこと)
いずれも過去のある時点までさかのぼるという意味で使える言葉です。
法律用語として、その時点までさかのぼって法律を適用させるという意味ではやはり「遡及」を使うことになります。
ですが、日常会話で「時間をさかのぼる」という意味で使う場合は、これらのような平易な言葉を使った方がわかりやすいですよね。
「遡及」の対義語
「遡及」の決まった対義語はありません。
「遡って適用する」「遡って効力を発揮する」という意味の反対なので、
- 将来的
- 未来的
などの言葉を使って表現することができるのではないでしょうか。
まとめ
「遡及」は難しい言葉ですが、「遡って」効力を「及ぼす」と覚えておくとわかりやすいですね。
法律などは「遡及」しないのが原則ですが、ビジネスの場では契約や精算などなど、色々と「遡及」することもあるかもしれません。
いざという時に困らないよう、「遡及」の意味をしっかり覚えておきたいですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!