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言葉の意味と使い方

「卓越」と「超越」の意味と違いは?使い分け方を解説!【類義語・例文】

「卓越」と「超越」の意味と違いは?使い分け方を解説!【類義語・例文】

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「卓越した能力」

「超越した能力」

例えばこんなふうに使う「卓越」と「超越」という言葉。

どちらもすごい、すぐれている、という感じのいい意味を表していますよね。

あまり区別せずに見聞きしている人も多いかもしれませんが、「卓越」と「超越」はどう違うのでしょうか。

どちらをどのように使うのが適切か、迷うことのないようぜひ確認しておきたいですね。

今回は、「卓越」と「超越」の意味と違いは?使い分け方を解説!【類義語・例文】についてご説明いたします!

「卓越」と「超越」の意味と違いは?

「卓越」と「超越」の違いをざっくりまとめると、

  • 「卓越」は「他よりはるかにすぐれていること」
  • 「超越」は「普通の程度をはるかに超えていること」

となります。

それぞれの意味や使い方を詳しく見ていきましょう。

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「卓越」の意味

「卓越」は「他よりはるかにすぐれていること」と言う意味です。

「たくえつ」と読みます。

「卓」は鳥に網をかぶせる形(高いところにいる鳥を捕まえる)の象形文字からできた漢字で、「たかい」意味を表していました。

「食卓」や「卓球」の「卓」で、「テーブル」という意味でお馴染みですが、もうひとつ「すぐれる。ぬきんでる」という意味もあるんです。

「卓抜」「卓見」などの熟語があります。

「越」は「こえる」「ぬきんでる」などの意味があります。

「卓越」は「他よりもすぐれてぬきんでていること」となります。

「超越」の意味

超越

「超越」は「普通の程度をはるかにこえること」「その物事からかけ離れた境地にあって、問題にしないこと」と言う意味です。

「ちょうえつ」と読みます。

「超」は「こえる」「限度を越す」「かけはなれている」「ぬきんでている」といった意味の漢字です。

それに「越」ですので、「超越」は「かけはなれて、ぬきんでている」というところでしょうか。

普通の程度をはるかにこえてすぐれていることを表します。

「卓越」と「超越」の違いは?

「卓越」と「超越」はどちらもすごくすぐれている、とてもすごい(笑)、という意味では同じです。

ですが、違いとしては、「超越」は「普通に想定できる程度や枠を大きく超えている」というところに重点が置かれているということです。

「卓越」は、何かのスキルなどが他の人よりもはるかに優っていてすごく優秀だ、というような時に使います。

「卓越」は、他と比較してその中で抜きん出てすぐれている、ということですね。

「超越」は「ふうつの枠をはるかに超えている」という意味が強いので、普通の人が考えられないような優れた発想をする、などという時に使います。

普通じゃないぐらいすごい、とか、普通では考えられないぐらいすぐれている、ということです。

「超越」は特に具体的な人や物と比較しているわけではない時にも使えます。

  • 「卓越」は「他よりもはるかにすぐれていること」
  • 「超越」は「普通に想定される程度や枠をはるかに超えていること」

という違いを知っておきましょう。

「卓越」と「超越」の使い分け方

「卓越」と「超越」には違いがありましたね。

それぞれの使い方を例文で確認しておきましょう。

【「卓越」の例文】

  1. 彼はその卓越した能力を買われ、最年少でプロジェクトリーダーに抜擢された。
  2. 染色家の個展を見て、卓越した技術と美に感動した。
  3. 彼女はこの分野で卓越した業績をあげた。
  4. 彼はピアノのテクニックは卓越しているが、表現力はまだまだだ。

いずれも、能力や技術、成績などが他の人と比べてとてもすぐれているという意味で使われています。

【「超越」の例文】

  1. 人知を超越した存在。
  2. そのロボットは、人間の能力を超越した技術を持っていた。
  3. 彼のピアノの腕前は、趣味の領域を超越している。
  4. 世俗を超越した境地に至る。
  5. 彼女は時代を超越するスーパースターだ。

いずれも「普通では考えられない」「普通の程度を越した」「かけ離れている」という意味合いになります。

能力や技術などが、考えられる枠組みをはるかに超えてすぐれているということですね。

また、4、5番目の例文のように「世俗を超越する」、あるいは「時代を超越する」、「常識を超越する」などという場合は、あまりにもかけ離れた境地にあるので気にしない、問題にならない、そこに限られない、というような意味になります。

「卓越」と「超越」の類義語

「卓越」と「超越」の類義語には次のようなものがあります。

「卓越」の類義語

  • 卓抜(他のものよりはるかにすぐれること)
  • 卓出(他に抜きん出てすぐれていること)
  • 抜群(多くのものの中でずばぬけてすぐれていること)
  • 傑出(他から飛び抜けてすぐれていること)

「超越」の類義語

  • 超凡(普通の人よりはるかに抜け出てすぐれていること)
  • 非凡(一般の人よりずっとすぐれていること)
  • 凌駕(他のものをこえてそれ以上になること)

「卓越」と「超越」の対義語

「卓越」の対義語は「低劣」です。

「低劣」は「程度・品性などが低く劣っていること」です。

「超越」の対義語は「内在」です。

これは「あるものがその中におのずから存在すること」という意味であり、「現象が自らのうちにその根拠・原因を持っていること」という哲学用語として使われます。

「超越」も「人間一般の経験や認識の範囲外にこえ出ていること」などの意味で哲学用語として使われるので対になっています。

一般的な「普通をはるかに超える」という意味では特に決まった対義語はありません。

「卓越」も「超越」も、文脈により「平凡」「劣っている」「下手」などの表現を使って反対の意味を表すことができるかもしれません。

まとめ

「卓越」も「超越」も、ほかよりもずっとすごいという意味では同じです。

でも、細かく見ていくとこのような違いがあったんですね。

「ほかよりすぐれている」時は「卓越」、「普通の枠をこえている」時は「超越」という使い分け方ができることを覚えておきましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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