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「彼は相当の手練れだ」
このように使う「手練れ」という言葉があります。
時代劇などで使われることも多く、古めかしい印象もありますが、日常生活やビジネスシーンでも使われることがある言葉なんです。
読み方も知っていないとわからないので、ぜひあわせて確認をしておきましょう。
今回は、「手練れ」の意味と使い方!悪い意味?「手慣れ」との違いも解説についてご説明いたします!
「手練れ」の意味
「手練れ」は「技芸・武芸などに熟達していること」という意味です。
「てだれ」と読みます。
「手足れ」と書くこともあります。
「手」は「て」と読めますが、「練れ」の部分が難しいですよね。
「てれんれ」などと読んでしまわないよう、「てだれ」を正しく覚えておきましょう。
「手練れ」は技能が十分に備わっている、腕前がすぐれているという意味で使います。
ちなみに「れ」がつかない「手練」の場合は、
- 「しゅれん」と読むと「熟練した手際」
- 「てれん」と読むと「手練手管」などの「人を騙してあやつる技巧」
という意味になります。
>>「玄人」の意味や読み方!「玄人はだし」とは?【類義語・対義語】
「手練れ」の語源
「手練れ」は、「技量がすぐれている」という意味の「手足り」が語源です。
「足り」は、十分である、満たされているという意味です。
手が十分に足りて備わっている、つまり技量が十分であるということですね。
そこから音変化して「てだれ」となり、後から「手練れ」の漢字が当てられたということです。
「手練れ」の使い方
「手練れ」は技芸や武芸といった、特定の技においてすぐれた技術を持っているということを表して使います。
武芸などが対象ですので、例えば時代劇で剣術の達人とか忍者などを「手練れ」と言っているのを聞いたことがあるかもしれませんね。
そのような古いイメージもあり、あまり若い人が日常的に使う言葉ではないでしょう。
武芸や技芸というとかなり使う場面が限られます。
ですが、「手練れ」は職人など仕事の技術が優れている人のことや、技を競い合うようなスポーツを見たときにも使えます。
さらに、恋愛経験が豊富な人を「手練れ」と表現する使い方もあります。
意外と日常生活の中でも「手練れ」を使う機会はあるのかもしれませんね。
「手練れ」の例文
- 絵付職人が目にも止まらぬ速さで正確な線を引いていく。さすが手練れの技だ。
- 柔道大会の決勝戦に勝ち残ったのはいずれも手練れの選手である。
- 彼は相当の手練れだ。
- この小説の主人公は手練れの剣客である。
- 手練れの忍びたちが敵の屋敷に忍び込む。
- 彼女は恋愛においてかなりの手練れらしい。
「手慣れ」との違いは?
「手練れ」に似た言葉に「手慣れ(てなれ)」があります。
音も似ているので、混同している人もいるかもしれません。
この「手練れ」と「手慣れ」の違いは次のようになります。
- 「手練れ」は「技芸や武芸に熟達していること」
- 「手慣れ」は「あつかい慣れていること。やり慣れていること」
「手練れ」は、その技術がすぐれているということを表します。
「手慣れ」の方は、字の通り「慣れている」ということを表すわけです。
何かが上手な人がいるとき、その人がその道の達人というような、一流の腕を持った人であると言いたい場合は「手練れ」です。
そして、その人が普段からよくやっていてとても慣れているということを言いたいときは「手慣れ」、という使い分けができます。
「手練れ」の類義語
「手練れ」の類義語には次のようなものがあります。
- 猛者(勇猛な人。技が優れ盛んに活躍する人)
- 強者(つわもの。非常に強い武士。比喩的にその方面で腕をふるう人)
- 強豪(強くて手強いこと。またその人)
- 精鋭(強くて勢いのいいこと。またそのさま)
- 達人(学問や技芸の、ある方面に非常にすぐれた人)
- 達者(学問や技芸などの道に熟達している人)
- 匠(学術・芸術上のすぐれた人。技術にすぐれた人)
- 腕利き(腕前のすぐれた人)
「手練れ」の対義語
「手練れ」の対義語は、特にありません。
「手練れ」は技芸や武芸など、あることに熟達して腕のいい人ということです。
ですので、熟達していないということで
- 初心者(その道に入ったばかりでまだ未熟な人)
- 下手(物事のやり方が巧みでなく手際が悪いこと)
- 未熟(技術や教養が熟練していないこと)
といった、物事がうまくない、まだ経験が浅いといったことを指す言葉が反対に近いとは言えるでしょう。
まとめ
「手練れ」は「技芸・武芸などに熟達していること」という意味です。
剣の道や武道、工芸、歌舞音曲などだけではなく、スポーツや仕事、恋愛といったさまざまな方面のことについて経験豊富で熟達している人を指して使うことができます。
少し古めかしい言葉はありますが、たとえばビジネスシーンなどではその道のベテランを表す表現として使うこともできますので、ぜひ参考になさってくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!