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「当人・本人・当事者」
どれも非常によく用いられる身近な言葉です。
類語関係にあり、非常に似ているこの三つの言葉ですが、違いはどこにあるのでしょうか。
今回は、「当人・本人・当事者」の違いは?意味と使い方を解説|類義語・例文についてご説明いたします!
目次
「当人・本人・当事者」の違いは?
「当人・本人・当事者」はよく似ていますが、それぞれの意味は次のようになります。
- 「当人」はそのことに直接関係する人。本人。
- 「本人」はそのことに直接関係のある人。その人自身。
- 「当事者」はそのことに直接関係している人。ある法律関係に直接関与する人。
つまり「当人・本人・当事者」は、「そのことに直接関係している人」という意味では三つともほぼ同じ意味ということになります。
ですが、「当人」「当事者」は「今話題になっているその人」という意味を指すのに対し、「本人」は主に「他人ではないその人自身」という意味を指しますので、そこが違いになります。
「当事者」は「当人」と同義ですが、「当事者」には法律用語としての意味がある点が違っています。
>>「事由」の意味とは?「理由」との違いと使い分け方|例文つき
「当人」とは
「当人」の意味
「当人」は、「そのことに直接関わる、当の人」という意味です。
「とうにん」と読みます。
「当」は「あたる」ですが、「この。さしあたっての」という意味があります。
「当人」は「この」人、つまり「さしあたって今現在話題にしている、その人」という意味になります。
「当人」は、話題になっていることに直接関係する人のことを言います。
「当人」の使い方
「当人」は、特定の出来事に関わっている人のことを指して使います。
そこで話題になっているその人ということですので、主に自分のことについてではなく、他の人を指して使います。
丁寧に言うときは「ご当人」ということもあります。
【例文】
- 噂の当人は素知らぬ顔でお茶を飲んでいる。
- 当番の役割分担は当人同士で話し合って決めてください。
- その約束が当人にとって重要なものでなければ忘れられてしまう可能性が高い。
- ご当人がそうおっしゃるのならその通りでしょう。
- 転勤の辞令は当人の意向を確かめた上で出している。
「当人」の類義語
「当人」の類義語には次のようなものがあります。
- 当事者(そのことに直接関係している人)
- 該当者(特定の条件に当てはまる人)
- 当該者(話題になっている物事に直接関係する人)
- 本人(他ならないその人)
「当人」の対義語
「当人」の対義語には次のようなものがあります。
- 名代(代理の人)
- 相手(一緒になって物事をする一方の人)
- 他人(他の人)
「本人」とは
「本人」の意味
「本人」は「他ならないその人。自分自身」という意味です。
「ほんにん」と読みます。
「本」は「もとの」「当の」「この」などという意味を表します。
ある物事に直接関係している、他人ではないその人自身という意味です。
「本人」の使い方
「本人」は、他の人ではないその人、ということを表して使います。
よく何かの手続きの時に使われるのが「本人確認」で、これは相手が本人であるか確認することという意味です。
話題になっている他人のことを「本人」とも言いますし、自分のことを「私が○○した本人です」などと言うこともあります。
丁寧に言うときは「ご本人」です。
【例文】
- 本人のやる気次第で結果は変わるものだ。
- よく本人の話を聞いてから判断しよう。
- モノマネのご本人が登場する。
- 本人確認のため身分証明書をご提示ください。
- 私がこの書類を作成した本人です。
「本人」の類義語
「本人」の類義語には次のようなものがあります。
- 自分(その人自身、わたし)
- 自身(自分そのもの)
- 当人(そのことに直接関わる、当の人)
- 当事者(話題になっている物事に直接関係する人)
「本人」の対義語
「本人」の対義語には次のようなものがあります。
- 代人(本人の代わりの人)
- 代理人(本人に変わって何かをする人)
- 替え玉(本人だと偽って別人を使うこと)
- 偽者(いつわってその人と称する人。その人らしく似せた人)
- 身代わり(その人に変わってその人のしようとしたことをする人)
- 他人(他の人)
「当事者」とは
「当事者」の意味
「当事者」は「直接ある事柄に関係している人」という意味です。
「とうじしゃ」と読みます。
「当事」は、そのことに直接関係すると言う意味です。
また、「当事者」は法律用語としても用いられ、ある事件や法律関係に直接関わった人という意味で、主に民事法において使われます。
「当事者」の使い方
「当事者」は、「そのことに直接関係している人」という意味で、「当人」とほぼ同じ意味で使われます。
また、二つ目の意味として、法律用語として「ある法律関係に直接関与する人」という意味で使われます。
裁判のことなら、原告や被告のことを「当事者」と言います。
トラブルがあったときや法律関係などの場面で使うことが多く、「ご当事者」などの丁寧な言い方はあまり使われません。
また、「当事者意識」という言葉がビジネスシーンやニュースなどで使われることもあります。
これは「自分がその事柄に直接関係しているという自覚」という意味で使われています。
【例文】
- あの事件の当事者に話を聞くことができた。
- 交通事故の後、当事者同士で示談交渉をする。
- LGBTQの当事者が抗議運動をする。
- 民事訴訟では、裁判所に訴えを起こした側の当事者を「原告」、訴えを提訴された側の当事者を「被告」と言う。
- 当事者意識を持つことで責任感が芽生え、積極的に仕事に取り組むことができる。
「当事者」の類義語
「当事者」の類義語には次のようなものがあります。
- 対象者(ある物事において対象となる人)
- 該当者(特定の条件に当てはまる人)
- 当該者(話題になっている物事に直接関係する人)
- 当人(そのことに直接関わる、当の人)
- 本人(他ならないその人)
「当事者」の対義語
「当事者」の対義語には次のようなものがあります。
- 第三者(ある一つの事柄に関係していない人)
- 局外者(その事柄に関係のない立場の人)
まとめ
- 「当人」はそのことに直接関係する人
- 「本人」はそのことに直接関係のある人。その人自身
- 「当事者」はそのことに直接関係している人。ある法律関係に直接関与する人
という意味でしたね。
重なり合っている部分もありますが、「本人」は「まさにその人」という意味、「当事者」は法律的な意味もある点が違っています。
「当人」でも「本人」でも「当事者」でも意味が通じる場合もあるとは思いますが、違いを知っているとより正確に表すことができますね。
ぜひ参考になさってください。
最後までお読みくださりありがとうございました!