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「当然〇〇だ」
「勿論〇〇だ」
「無論〇〇だ」
どれも、日ごろからいろいろなところで見聞きする言葉だと思います。
同じような意味に思えますが、どのように使い分けるのがよいのでしょうか。
今回は、「当然・勿論・無論」の意味と違いは?使い分け方を解説!|例文つきについてご説明いたします!
「当然・勿論・無論」の違いは?
結論から言うと、「当然・勿論・無論」は同じような意味です。
どれも「当たり前だ」とか「どう考えてもこうだ」というような意味で、同じように使えます。
その上で、細かな違い、ニュアンスの違いということを挙げるなら、
- 「当然」は「道理にかなっている。当たり前」の意味
- 「勿論」は「論じる必要がないほどはっきりしている」意味の口語的な表現
- 「無論」は「論じる必要がないほどはっきりしている」意味の文語的な表現
ということになるでしょう。
「勿論」と「無論」は同じ意味です。
「当然」も同じように使えますが、「当然」には「世の中の誰もがそう思うようなこと」という意味があり、「勿論」と「無論」は「個人的に論じる必要がないと思っていること」という意味があります。
それぞれの意味を詳しく見ていきましょう。
「当然」の意味と使い方
「当然」は「そうなるのが当たり前であること」「それが当たり前であるさま」という意味です。
「とうぜん」と読みます。
「当然だ」とか「当然の○○」、「当然○○すべきだ」などの使い方をします。
ビジネスシーンなどに限らず、日常のいろいろな場面でよく使われる言葉ですね。
そうなることが道理にかなっているとか、誰がどう考えても納得できるという意味で使います。
【例文】
- 社会人として身だしなみに気をつけるのは当然のことだ。
- これは韓流ドラマ好きの人なら当然知っている作品だ。
- そんな気持ちでは負けて当然だ。
「勿論」の意味と使い方
「勿論」は「言うまでもなく自明であること」という意味です。
「もちろん」と読みます。
日常的にはひらがなで書くことが多いかもしれませんね。
これは漢語に由来する言葉です。
「論ずること勿(なか)れ」という禁止表現です。
「勿れ」は打ち消し・禁止の意味を表しますので、そのまま訳すと「(議論するまでもないことなので)議論をするな」ということです。
「勿論○○だ」とか「○○は勿論のこと」などの使い方をし、日常会話でもビジネスシーンなどでも、いろいろな場面で一般的に使われている言葉です。
論じる必要がないほどはっきりしているということを表します。
【例文】
- こんなお願いをして恐縮ですが、勿論お礼はいたします。
- 母は勿論、父まで私のアルバイトに反対している。
- お客様には勿論のこと、上司にも敬語を使うようにしてください。
「無論」の意味と使い方
「無論」は「論じる必要がないほどはっきりしているさま」という意味です。
「むろん」と読みます。
文字通り「論」じる必要が「無い」、「言うまでもない」ということですね。
「論ずること無し」という意味の漢語に由来する言葉です。
相手の言うことなどを「論ずる必要がない」とバッサリ切り捨てるようなニュアンスがあります。
「無論○○だ」「無論○○になるはずだ」といった使い方をします。
文語的な言い回しであり、気軽な会話にはあまり使いません。
【例文】
- その意見には無論賛成だ。
- 無論、感染症予防対策はきちんとしています。
- 彼は本が嫌いで、小説は無論のこと、雑誌も読まない。
「当然・勿論・無論」の使い分け方
「当然・勿論・無論」は、どれも「当たり前に」「言うまでもなく」ということで、どれを使っても意味が通じることが多いでしょう。
ですが、使い分け方としては次のようになります。
- 「当然」は、世の中の誰もがそう思うことについて使う
- 「勿論」「無論」は、個人的に論じる必要がないと思う時に使う
- 「勿論」は口語的で「無論」は文語的
ですから、「当然そのとおりだ」というのは、世の中の誰が考えてもその通りである、その通りであるということが筋の通った考え方であるという意味になります。
「勿論そのとおりだ」とか「無論そのとおりだ」というのは、自分が議論するまでもなくそのとおりだと思ったということになります。
実際には、個人的なことについて「当然そのとおりだ」と言ってもおかしくありませんので、しっかり使い方が区別されているわけではありませんが、言葉の意味からはこのような使い分け方になるということです。
まとめ
「当然・勿論・無論」は、いずれも身近な言葉ですが、違いについて考えたことはあまりなかったのではないでしょうか。
同じように使える言葉ですが、詳しく見ていくと少し意味合いの違いがありましたね。
ぜひ参考になさってください。
最後までお読みくださりありがとうございました!