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「つまらないものですが」は失礼?言い換え表現と返事の仕方について

「つまらないものですが」は失礼?言い換え表現と返事の仕方について

「つまらないものですが……」

人に贈り物を渡すときの定番のセリフですよね。

相手の家に行った時や、会社を訪問した時などにこういいながらお菓子などの手土産を渡したりします。

ですが、実はこの「つまらないものですが」は失礼な言い方だと言われているんです。

普段使っている人も多いと思いますので、ぜひ詳しく確認しておきましょう。

今回は、「つまらないものですが」は失礼?言い換え表現と返事の仕方についてをご説明いたします!

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「つまらないものですが」の意味

「つまらないものですが」は「贈り物をする際、贈るものが面白くない、大したものではない、とへりくだって言う表現」です。

「あなたは立派な人なので、あなたに賛美されるようなものではありませんが」とか、「あなたを前にしてはつまらないものです」、「あなたが普段召し上がっている(お使いになっている)ものとくらべるとつまらないものです」などという意味になるわけです。

持参したものが「つまらない」と言っているわけではなく、相手のことを敬っているため、自分の持ってきたものを謙遜してへりくだって表現しているわけですね。

「つまらないものですが、ご笑納ください」(笑納=つまらないものですが、笑って受け取ってくださいという謙遜の言葉)「つまらないものですが、召し上がってください」といった使い方をします。

他にも「何もございませんが、召し上がってください」とか「粗末な部屋ですが、お休みください」など、自分の出したものや持ち物、家などをわざと低く言うことで、相手を敬うという言い回しは日本語にはしばしばありますね。

【例文】

  1. つまらないものですが、ご笑納ください。
  2. つまらないものですが、どうぞお納めくださいませ。
  3. つまらないものですが、皆さんで召し上がってくださいね。
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「つまらないものですが」は失礼?

「つまらないものですが」は、人に贈り物をするときにつかうへりくだった表現でしたね。

ですが、この「つまらないものですが」は使わないほうがいいとされている言葉です。

本来ならば、「精一杯選んだのですが、あなたのような立派な方を前にするとつまらないものに思えます」という、相手を敬うために自分の言動をへりくだって表現するという、日本語ならではの言葉遣いです。

ですが、近年ではこうしたへりくだって敬意を表す婉曲な言葉があまり好まれなくなっています。

本来の意味を知らない人が増えているので、「つまらないものですが」と言うと、言葉通り「つまらないもの」を持ってきたんだな、と受け取られてしまうのです。

つまらないものを持ってきたなどというのは失礼ですよね。

受け取ったほうも本来の意味を知らなければ、「つまらないものなんていらない」と感じます。

特に若い人や外国人には本来の相手へ配慮した意味は通じにくいですし、いらぬ誤解を防ぐためにも、「つまらないものですが」は使わないほうがよい言葉です。

「つまらないものですが」の言い換え表現

相手に配慮したつもりで「つまらないものですが……」と言っても、失礼だと誤解されてしまう可能性がありますね。

「つまらないものですが」は次のような言葉で言い換えると安心でしょう。

  • 心ばかりですが
  • ほんの気持ちばかりですが
  • 気に入っていただけると嬉しいのですが
  • お口に合うかどうかわかりませんが

「心ばかりですが」は「ほんの気持ち程度のものですが」という意味です。

高価なものではなく、ちょっとしたものですが、ということですね。

「ささやかですが」とか「ほんの気持ちです」なども同じようなことを表します。

「気に入っていただけると嬉しいのですが」になると、「とてもいいと思って選んだものなので、あなたも気に入ってくださるといいのですが」という意味を表せますね。

「つまらない」というと、「つまらないんだな」とそのまま受け取られてしまうことも多いので、こうした言葉をうまく使って気持ちを伝えたいですね。

【例文】

  1. 心ばかりの品ですが、どうぞお受け取りください。
  2. ほんの気持ちばかりですが、どうぞ召し上がってください。
  3. この季節限定のお菓子です。お気に召していただけると嬉しいのですが。
  4. ワインがお好きとお聞きしましたのでご用意いたしました。お口に合うかどうかわかりませんが、どうぞご賞味くださいませ。
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「つまらないものですが」への返事の仕方

「つまらないものですが」はあまり使わないほうがいい言葉ですね。

ですが、昔からの贈り物をするときの定番のセリフですので、「つまらないものですが」を使っている人もまだまだいると思います。

「つまらないものですが」と言って贈り物をいただいた場合は、「つまらないなんて失礼だな!」などと思わずに(笑)、きちんとお礼を言いましょう。

  • いいえ、ありがとうございます。
  • お心遣いありがとうございます。
  • 結構なお品物をありがとうございます。
  • ありがたく頂戴します。

などといった言葉づかいで、丁寧にお礼の気持ちを表しましょう。

「つまらないなんてことはありませんよ、とてもいいものをありがとうございます」ということですね。

謙遜の意味で「つまらない」と言っていますので、(軽く否定して)感謝の気持ちを伝えるとよいでしょう。

まとめ

「つまらないものですが」は本来は自分がへりくだって相手を尊敬するという意味合いの言葉でした。

近頃ではそういった、へりくだることや婉曲な言い方で相手を持ち上げる言い回しが使われなくなってきているんですね。

「つまらないものですが」に代わる言い回しをいくつか覚えて、適切に使い分けていくとよいと思います。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。