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「梅雨の月」という季語をご存じでしょうか。
俳句や連歌を作るうえで欠かすことの出来ない季語。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「梅雨の月」について解説していきます。
「梅雨の月」について基本的な意味や由来はもちろん、いつの季語なの?といった疑問や「梅雨の月」を使った俳句もご紹介いたします。
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「梅雨の月」の意味と読み方
「梅雨の月」とは、どんよりとした曇り空が続く梅雨時期に思いがけず見ることが出来た美しい月を指す言葉です。
梅雨の晴れ間に見える煌々と輝く月はもちろんですが、雲間からちらりと顔を覗かせた月も「梅雨の月」と呼ばれます。
梅雨の時期にしか見ることの出来ない月を表現する言葉が「梅雨の月」なんですね。
どんよりとした空が昼夜問わず続く梅雨時ではありますが、月を見る事で少しほっとする気持ちが伝わる美しい言葉とも言えるのではないでしょうか。
「梅雨の月」の由来
「梅の実が完熟する頃に降りだす雨」という意味で「梅雨」と中国で呼ばれていたものが日本へと伝わり「つゆ」と呼ばれるようになったと言われています。
その梅雨の時期に見ることが出来る月なので「梅雨の月」と言います。
長雨が続く時期なので、月の姿を見る事も自然と少なくなりますが、その合間にふと顔を覗かせる月を人々がどれほど大切にしてきたのかという事をうかがい知ることが出来ますね。
「梅雨の月」はいつの季語?
「梅雨の月」は俳句の季語としては「仲夏」という時期を表現するものとなります。
夏を通して使えるわけではなく、夏の半ば頃である6月上旬から7月上旬に使う事が出来る季語なんですね。
暦の上で芒種となる6月6日前後から、小暑と呼ばれる7月7日頃までの季語が「梅雨の月」です。
「梅雨の月」を使った俳句
暈といふ美しきもの梅雨の月
(かさという うつくしきもの つゆのつき)
鷹羽狩行
庭の木にふと朝のこる梅雨の月
(にわのきに ふとあさのこる つゆのつき)
阿部ひろし
梅雨の月白樺林のぼりゆく
(つゆのつき しらかばばやし のぼりゆく)
志村秀子
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。