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言葉の意味と使い方

「鬱陶しい」の意味と使い方!「煩わしい」との違いは?【類義語・対義語】

「鬱陶しい」の意味と使い方!「煩わしい」との違いは?【例文つき】

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「鬱陶しい」はよく見聞きする言葉ではないかと思います。

気分やお天気などについて使うことが多い「鬱陶しい」ですが、正確にどのような言葉なのかきちんと知っておきましょう。

似た言葉の「煩わしい」との使い分けも合わせて調べてみました。

今回は、「鬱陶しい」の意味と使い方!「煩わしい」との違いは?【類義語・対義語】】についてご説明いたします!

「鬱陶しい」の意味

「鬱陶しい」の意味

「鬱陶しい」は「心がふさいで晴れ晴れしない」「邪魔になってうるさい」と言う意味です。

「うっとうしい」と読みます。

「うっとおしい」でも変換できることが多いと思いますが、正しくは「うっとうしい」ですので覚えておきましょう。

「鬱陶しい」はもともとは漢語の「鬱陶(うっとう)」で、心がふさいで晴れないことを指す言葉でした。

それが形容詞化したのが「鬱陶しい」です。

「鬱」は「憂鬱」や「鬱病」の「鬱」で、「しげる」「ふさぐ。気が晴れ晴れしない」などの意味があります。

「陶」は「陶器」「陶芸」の「陶」で、「やきもの。せともの」という意味のほか、「教え育てる」「楽しむ」「うれえる。心をふさぐ」といった意味があります。

ここは「うれえる。心をふさぐ」という意味で使われているわけですが、いろいろな意味がある漢字なんですね。

「鬱陶しい」は難しい字を書きますので、近頃では手書きをする機会は少ないかもしれませんが正しく読めるように覚えておきましょう。

「鬱陶しい」は心がふさいで晴れ晴れしないことや、邪魔になるという意味の言葉です。

「鬱陶しい」の使い方

「鬱陶しい」は「心が晴れない、気分が重い」という意味、または「邪魔になる」という意味で使います。

「鬱陶しい気分」など心のことにも使いますし、「鬱陶しい天気」というように気候に対して使うこともあります。

また「鬱陶しい前髪」などとものに対して使いますし、「鬱陶しい人」と人について使うこともあります。

いずれにしても、心が晴れずにふさぎ込むような気分や天気、邪魔になってイライラするような物(人)ということで、ネガティブな意味で使う言葉です。

【例文】

  1. 難しい案件を抱えていてこのところ鬱陶しい気分だ。
  2. ジメジメして鬱陶しい天気だ。
  3. 迷惑メールが毎日来て鬱陶しい。
  4. 伸ばしかけの前髪が鬱陶しいのでピンで留めた。
  5. 彼は自分の価値観を押し付けてくるので鬱陶しい。
  6. 彼女の束縛が鬱陶しい。
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「煩わしい」との違いは?

「鬱陶しい」と「煩わしい」の違い

「鬱陶しい」に似た言葉に「煩わしい(わずらわしい)」があります。

どちらもイヤだ、邪魔だといったネガティブな意味合いで使う言葉ですよね。

「鬱陶しい」と「煩わしい」の違いは

  • 「鬱陶しい」は「邪魔なものがあるようで不快である」
  • 「煩わしい」は「自分や他人の行為を負担に感じて不快である」

となります。

「煩わしい」というのは、「心を悩ますことが多くて気が重い」ということです。

心が晴れないという点では「鬱陶しい」と共通していますね。

ですが、「鬱陶しい」はイヤなことがあって気分がモヤモヤするとか、言動が邪魔な人がいるとか、前髪が長すぎるといったように、適切だと感じる範囲を超えるものがあって、排除したいという気持ちを表します。

それに対して「煩わしい」は、解決するのに手間取るようなことなど、できればやりたくないなあと思うような面倒なことに対して使う言葉なのです。

こちらの方は「排除したい」とまでの意味はありません。

ですので、「梅雨はジメジメして鬱陶しい」(=適切な範囲を超えてジメジメしてイヤなので排除したい)とは言いますが、「梅雨はジメジメして煩わしい」と言うと不自然になります。

例えば「梅雨の時期は出かけるのが煩わしい」であれば、雨の日に出かけるのがいろいろと手間取ったり面倒なことがあるのでできれば出かけたくない、という意味になるので「煩わしい」が使えるわけです。

「鬱陶しい」と「煩わしい」、文脈によりどちらでも通じることも多いですが、詳しく見ていくとこのような違いがあります。

「鬱陶しい」の類義語

「鬱陶しい」の類義語には次のようなものがあります。

気分が重苦しいという意味では

  • 鬱々(心がふさいで晴れ晴れしないさま)
  • 憂鬱な(気持ちがふさいで晴れないさま)
  • 息がつまる(緊張しすぎて、息苦しくなる)
  • 気が滅入る(陰気で憂鬱 (ゆううつ) な気分になる)

邪魔であるという意味では

  • 煩わしい
  • うとましい(好感がもてず遠ざけたい。いやである)
  • 煙たい(気づまりで窮屈に感じられ、親しみが持てないさま)

天気が鬱陶しいという場合は

  • 蒸し暑い
  • どんよりした
  • じめっとした

といった表現が類語にあたるでしょう。

「鬱陶しい」の対義語

「鬱陶しい」の対義語には次のようなものがあります。

  • 清々しい(心地よくさわやかだ)
  • 爽やか(気分が晴れ晴れとして快いさま。さっぱりとして気持ちがよいさま)
  • 晴れやか(空が晴れ渡っているさま。心にわだかまりなどがなく、すっきりとして明るいさま)

いずれもスッキリした状態を表す言葉で、天気や気持ちについて使えます。

まとめ

「鬱陶しい」は気分や天気、邪魔でいやなものなどについて使う言葉でした。

天気について言及するとき以外は、あまり人に向かって「鬱陶しいですね」などと使うことはないかと思いますが(笑)、一般的によく使われる言葉ですのでぜひ正しい意味を理解しておきましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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