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言葉の意味と使い方

「よろしくお伝えください」は目上の人に失礼?言われた時は相手に伝える?

「よろしくお伝えください」は目上の人に失礼?言われた時は相手に伝える?

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「よろしくお伝えください」は、ビジネスシーンでも日常会話でも、非常によく使う言葉ではないでしょうか。

最後の挨拶に、「みなさまにもよろしくお伝えください」などと定型文のように付け加えるのが一般的な使い方ですよね。

よく見聞きする言葉ですが、では「よろしく伝える」とはどういうことを伝えるのか、「よろしくお伝えください」と言われたら何を伝えたらよいのかと言われると案外わからないものだと思います。

今回は、「よろしくお伝えください」は目上の人に失礼?言われた時は相手に伝える?についてご説明いたします!

「よろしくお伝えください」の意味

「よろしくお伝えください」は、「その場にいない人に自分の様子や気持ちを伝えてもらうようお願いする言葉」です。

「よろしく」は「ヨロシク!」と挨拶言葉としてよく使いますが、「宜しく」、つまり「よろしいように」してくださいという意味なのです。

「よろしくお伝えください」ということは、ちょうどよい具合に、適切に、よろしいように伝えてください、ということですね。

具体的に伝言を頼むわけではなく、「言い方はお任せしますが○○さんに私の気持ちをうまく伝えておいてくださいね」ということです。

>>「何卒」「どうぞ」の意味と違い、使い分け方は?【例文つき】

「よろしくお伝えください」の使い方

「よろしくお伝えください」は、伝言を頼むときや気遣いを伝えてもらいたい時、お礼やお詫びの気持ちを伝えて欲しいときなどに使います。

【例文】

  1. またお会いできるのを楽しみにしていますと、どうぞよろしくお伝えください。
  2. この度はありがとうございました。ご家族の皆様にもどうぞよろしくお伝えください。
  3. ○○様にもよろしくお伝えくださいませ。
  4. 本日の会合につきまして、急遽欠席させていただくことになり申し訳ございません。ほかの参加者の皆様にもどうぞよろしくお伝えくださいませ。

「よろしくお伝えください」は目上の人に失礼?

「よろしくお伝えください」は非常に使いやすく、口癖のように頻繁に使っている人も多そうな言葉ですね。

ですが、「よろしくお伝えください」は目上の人に向かって言う場合、失礼になることもあるのです。

ビジネスシーンでも定型文のようによく使う言葉なので、特に失礼な言葉というわけではないのですが、たとえば地位の高い人に向かってその人の部下に「よろしくお伝えください」という場合は失礼になります。

そもそも「よろしくお伝えください」は「言い方は任せますが、いい感じに伝えてくださいね」ということですから、あまり地位の高い人には使わない方がいいでしょう。

ですが、例えば家族ぐるみでよく知っている目上の人に向かって「ご家族にもよろしくお伝えください」などと言うことは何も問題ありません。

このように、「よろしくお伝えください」を目上の人に使って失礼になるかどうかは、相手との関係性や、「よろしく」伝えるのが誰であるのかなどによって変わってきますので、その時々で判断するようにしましょう。

【OKな例文】

  • (上司に向かって)ご家族にもどうぞよろしくお伝えください。

【失礼になる例文】

  • (取引先のA部長に向かって)Bさん(A部長の部下)にもよろしくお伝えください。

目上の人に「よろしくお伝えください」という場合

  • どうぞよろしくお伝えください
  • 何卒よろしくお伝えください
  • どうぞよろしくお伝えくださいませ

など、少し丁寧な言い方にするとよいでしょう。

また、NGの例として挙げたように、目上の人に、その人の部下に向かってよろしくお伝えくださいと言いたい時は、

  • よろしくお伝えいただければ幸いでございます

などとへりくだってより丁寧な言い方にすることで、「伝えてください」というニュアンスを和らげることができるので、相手によっては使っても問題ないでしょう。

>>「何卒」「どうぞ」の意味と違い、使い分け方は?【例文つき】

言われた時は相手に伝える?

「○○さんによろしくお伝えください」と言われた場合、○○さんにはどう伝えたらいいのでしょうか。

「よろしく!」と急に言っても意味がわからないですよね(笑)。

特に伝えなくても問題ない場合も多いかもしれませんが、せっかく「よろしくお伝えください」と言われているので先方の気持ちを○○さんには伝えたいところです。

よく使われる伝え方は、

  • ××さんがよろしくとおっしゃっていました
  • ××さんから、○○さんによろしくと伝えてくださいとのことでした
  • ××さんにお会いしました。○○さんのことを気にかけていらっしゃいました

といったところでしょうか。

「伝え方はお任せします」という意味の「よろしくお伝えください」ですが、あまり先方の気持ちを勝手に想像して伝える(また会いたいとおっしゃっていました、とか元気かどうか心配していらっしゃいました、など)のも、意味が違ってきてしまう心配があります。

ですから、「よろしくとおっしゃっていました」程度が無難だということです。

言われた時の返事の仕方は?

「○○さんによろしくお伝えください」と言われた時、その場での返事はどうしたらよいでしょうか。

これは自分と、伝える先の○○さんとの関係により言い方が違ってきます。

  • かしこまりました。○○に申し伝えます。(○○さんが身内の場合)
  • かしこまりました。○○さまにお伝えします。(○○さんが目上)

といったところです。

判断が難しい場合は「承知しました」「かしこまりました」など、無難に承知した旨を伝える返事をしておくのもよいでしょう。

「よろしくお伝えください」の言い換え

「よろしくお伝えください」に似た意味の言い回しもいくつかあります。

  • よしなに
  • よろしくお知らせください
  • 伝えていただけますか

など、違う言い方をいくつか知っていると、場面に応じて使い分けて表現が広がりますね。

「よしなに」は「よい具合になるように」という意味で、「どうぞよしなに」「よしなにお伝えください」などと使います。

まとめ

「よろしくお伝えください」は頻繁に使う言葉ではありますが、今までなんとなく決まり文句だからと使っていた人も多いかもしれませんね。

ぜひこの機会に「よろしくお伝えください」の意味を理解して、適切な場面で使うようにしましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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