※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
「憂慮・懸念・配慮」
いずれもビジネスシーンや、またニュースなどでもよく見聞きする言葉ですね。
どれも使われている文脈から意味はなんとなくイメージできるでしょうか。
「心配する」「悩む」みたいな意味ではないかと検討はつくと思いますが、ではこの三つの違いはどういうところにあるのでしょうか。
今回は、「憂慮・懸念・配慮」の意味と違いは?使い分け方を解説!【例文】についてご説明いたします!
「憂慮」の意味
「憂慮」は「心配すること。思いわずらうこと」という意味です。
「ゆうりょ」と読みます。
「憂」は「憂鬱」などの「憂」で、「心配する。案ずる。うれえる」などの意味がある漢字です。
「慮」は「考慮」「遠慮」などの「慮」で、「おもんぱかる」とも読みます。
「用心して考える。考えを巡らせる」という意味の漢字です。
このような意味を持つ「憂」と「慮」ですから、「用心して心配する」というのでしょうか、あれこれと考えを巡らせて憂えるという意味になるわけです。
日常の中でちょっと心配、という程度ではなく、強い危機感を感じるような状況に使われる言葉です。
「懸念」の意味
「懸念」は「気にかかって不安がること。心配」という意味です。
「けねん」と読みます。
「懸」は「懸賞」「懸垂」など、「けん」と読むことも多いですが間違えないように気をつけましょう。
この「懸」は「つりさげる。かかる。かける」などの意味があります。
「念」は「思い」という意味ですから、この場合は「心にかける」という意味になるわけです。
何か気になることがあって、心から離れず不安に思うわけです。
「配慮」の意味
「配慮」は「心を配ること。心づかい」という意味です。
読み方は「はいりょ」です。
「配」はもちろん「配る」という意味があります。
「慮」は先に見た通り、「考えを巡らせる」という意味です。
考えを巡らせて配る、ということで「配慮」は心を配る意味になるわけです。
「憂慮・懸念・配慮」の違い
さて、「憂慮・懸念・配慮」の意味はお分りいただけたかと思います。
それぞれ、ちょっと意味の違いがありそうですよね。
まとめると、
- 「憂慮」は「実際に起きていることが、さらに悪い状態にならないかと心配すること」
- 「懸念」は「これから悪いことが起こるのではないかと気にして不安がること」
- 「配慮」は「他の人や事に対して気をつかうこと」
となります。
「配慮」は結構意味が違いますよね。
「配慮」は悪いことが起こるのを心配するという意味ではなく、むしろ良い結果になるようにあれこれと心を配る、という意味なのです。
「憂慮」と「懸念」はどちらも悪いことを心配するという意味では同じなので似ています。
ですが、「憂慮」は今ある事態がこれからさらに悪い方向へ向かうのでは、という心配を表します。
「懸念」はこんなことが起こるかもしれない、とまだ起こっていないことを考えて気にするという意味です。
このような意味の違いがありますので、覚えておきましょう。
「憂慮・懸念・配慮」の使い分け
「憂慮・懸念・配慮」の意味の違いはわかりましたでしょうか。
それぞれの使い方を例文でご紹介します。
使い分け方を確認してくださいね。
憂慮の例文
- 首相の発言に対し深刻な憂慮を表明した。
- 近年の若者の活字離れは憂慮すべき問題である。
- 震災後の復旧が進まないまま厳しい冬を迎えることを憂慮している。
- SNSなどを悪用した他人への誹謗中傷が増加していることは憂慮に堪えない。
いずれも実際に起こっていることに対し、それがますます悪い方向に向かってはいけないと心配しているという意味合いですね。
懸念の例文
- 行方不明者の安否が懸念される。
- 多少の懸念は残るが、概ね状況は良くなってきている。
- 多くの食品の値上げへの懸念が高まっている。
いずれもこれから先のことを心配する意味ですね。
配慮の例文
- 環境に配慮した社会を目指す。
- 被害者の気持ちを配慮して報道にあたって欲しい。
- いつもながらのあたたかいご配慮に感謝いたします。
- 何とぞご配慮くださいますようお願い申しあげます。
いずれも、心配するという意味ではなく、より良くなるように気をつかう、もしくは悪くならないように気を使うという意味合いです。
まとめ
「憂慮・懸念・配慮」は似ているけれど意味や使い方に違いがありましたね。
特に「憂慮」と「懸念」などは混同して使っている人も多そうです。
この機会に違いをしっかり理解して使い分けてみましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました!