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「一人でさびしい」
「会えなくてさみしい」
などなど、「寂しい」「淋しい」という言葉はよく使われていますよね。
身近な言葉ですが、よく考えてみると「寂しい」「淋しい」と二つの表記があったり、「さびしい」という時と「さみしい」という時があったりします。
この「寂しい」「淋しい」の使い分けをぜひ知っておきたいですね。
今回は、「寂しい」「淋しい」の違いは?意味と使い分け方!会えなくてさみしい時など例文つきについてご説明いたします!
「寂しい」「淋しい」の違いは?
「寂しい」も「淋しい」も、どちらも「さびしい」こと(笑)ですね。
いろいろなさびしさがありますが、「寂しい」「淋しい」は次のように違っています。
- 「寂しい」は「静かな状況や物足りなさ」
- 「淋しい」は「孤独な心情」
それぞれが表す「さびしさ」の内容が違っています。
また、「寂しい」は常用漢字、「淋しい」は常用外の漢字である点も違っています。
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読み方は「さびしい」?「さみしい」?
「寂しい」「淋しい」は、「さびしい」とも「さみしい」とも読みますね。
どちらも一般的に読まれていますし、パソコンなどの変換でも出てくるでしょう。
「さびしい」と「さみしい」では、「さびしい」の方がより標準的な読み方です。
ですが「さみしい」も間違いではありません。
平安時代や鎌倉時代には「さぶし」という言葉が使われていて、これが「さびしい」の古形と言われています。
「さびしい」が本来の読み方で、これが口語的な表現として「さみしい」に変化したという説が一般的です。
意味は「さびしい」でも「さみしい」でも同じですが、「さびしい」は「さびしい村」など「人の気配がなくひっそりしている」という意味と「一人でさびしい」などの孤独で心細いという意味のどちらにも使えます。
一方、「さみしい」の場合は後者の孤独などの感情を表すのに使われるのが主で、「ひっそりした」という意味の時はあまり使われないようです。
また、常用漢字表の読みは「寂しい」は「さびしい」であり、「さみしい」は認められていないので、公的な場での読み方は「さびしい」としたほうが良いでしょう。
「寂しい」とは
「寂しい」「淋しい」は「心が満たされず、物足りない気持ちである」「仲間や相手がいなくて心細い」「人の気配がなくひっそりしている」という意味です。
「さびしい」または「さみしい」と読みます。
そして、「寂しい」の「寂」という字は、「ひっそりして静かなさま」を表します。
ですので、「寂しい」は静かなところや、人の気配のしない路地裏や廃墟、荒れ果てた草原といった、シーンとして心細くなるような静けさを表して使います。
また、物悲しい心情を表しても使えます。
ひっそりしている様子にも、心細い心情にもどちらにも広く使えます。
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「淋しい」とは
「淋しい」は「心が満たされず、物足りない気持ちである」「仲間や相手がいなくて心細い」「人の気配がなくひっそりしている」という意味で、「寂しい」と同じです。
これも「さびしい」または「さみしい」と読みます。
そして、「淋」の方は、「さびしい心情」を表します。
「寂しい」のような静けさなどの意味は含まず、個人の主観的な感情、孤独や心細さといったことを表します。
「寂しい」「淋しい」の使い分け方
「寂しい」「淋しい」の使い分け方は次のようになります。
- 「寂しい」は「静かな様子、物足りなさ」
- 「淋しい」は「孤独を感じる様子」
本来は「寂しい」は寂れた様子や物足りない様子などを表して「寂しい風景」「懐が寂しい」のように使います。
「淋しい」は孤独を感じている様子を表して「会えなくて淋しい」「一人きりで淋しい」など、心理的なさびしさに使います。
ですが、「寂しい」の方は常用漢字で、「淋しい」は常用外なので、公的な文書や新聞などでは「寂しい」で統一して書かれるのが一般的です。
小説や個人的な文章では、強調したい意味や個人の判断でどちらも使われます。
「寂しい」の方がさまざまな「さびしさ」に使えますので、迷ったら「寂しい」にしておくと安心かもしれませんね。
「寂しい」「淋しい」の例文
- 家族に会えなくて淋しい(寂しい)。
- 彼に会えなくなるのは淋しい(寂しい)。
- 一人でいると淋しい(寂しい)。
- 今日は財布の中身が寂しい。
- 花壇にたくさん咲いていた花が枯れてしまって寂しい。
- この町も過疎化が進んで寂しくなった。
- 老舗デパートが閉店するとは、寂しい話だ。
- 寂しい路地裏にひっそりと一輪の花が咲いていた。
まとめ
「寂しい」「淋しい」は「心が満たされず、物足りない気持ちである」「仲間や相手がいなくて心細い」「人の気配がなくひっそりしている」という意味です。
「さびしい」と読むのが一般的で、心細い感情を表す時は「さみしい」ともします。
「淋しい」は心細さ、孤独といった感情の「さびしさ」を表します。
「寂しい」はそれ以外に風景や財布の中など、ひっそりしている、物足りないといった意味でも広く使えます。
常用漢字に当たるのも「寂しい」の方なので、「淋しい」より「寂しい」の方が広く使われています。
これまで意識したことがなかったという人も、ぜひ使い分けてみてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!