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「○○事業を棚上げする」
「出店は棚上げされた」
このような使い方をする「棚上げ」という言葉があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉です。
ニュースや新聞の見出しにもよく使われていますので、見聞きしたことがある人が多いと思います。
この「棚上げ」の意味や使い方をきちんと確認しておきましょう。
また、よく似た言葉に「棚に上げる」がありますが、意味は同じなのでしょうか。
この点も確認したいと思います。
今回は、「棚上げ」の意味と使い方!「棚に上げる」との違いは?【例文】についてご説明いたします!
「棚上げ」の意味
「棚上げ」は「需給の調節などのため、一時的に商品を市場に出さずにおくこと」「問題を一時的に未処理、未解決にしておくこと」という意味です。
読み方は「たなあげ」です。
最初の意味が本来の意味と言えます。
商品が市場にたくさん出回りすぎると売れ残って余ってしまいますよね。
また、物には売り時というものがありますから、需要が高まり値上がりしてから売りたいということもあるでしょう。
このような需要と供給のバランスをとってうまく商売をするために、商品を一時的に倉庫などに保管して市場に出さないで置いておくということです。
棚の上にしばらく置いておいて売り時を待つ、というイメージが分かりやすいかと思います。
そこから転じて、商品に限らず物事を一時的に保留しておくという意味で「棚上げ」が使われるようになったのです。
「棚上げ」の使い方
「棚上げ」は、問題の解決や処理を一時的に保留しておくことを意味します。
もちろん本来の「商品を一時的に市場に出さずおいておく」意味でも使うでしょうが、ほとんどの場合は「物事の一時的な保留」という方の意味で使われていると思ってよいでしょう。
「棚上げする」「棚上げにする」などの形で使います。
例文で確認しておきましょう。
「棚上げ」の例文
- 問題点を棚上げにしたまま打ち合わせは進んでいった。
- 問題が生じたため、プロジェクトは一時、棚上げになった。
- この計画はまだ時期尚早だと言われて棚上げされていたが、いよいよ実行可能な時期になってきた。
- 法案を棚上げする。
「問題解決を先送りにする」というような、とりあえずほうっておくというあまりよくない意味で使われることも多いです。
ですが、特に悪い意味でなくても「一時的に保留する」という意味で使われる言葉です。
「棚に上げる」との違いは?
「棚上げ」に近い言葉に「棚に上げる」があります。
「棚に上げる」は「知らん顔をして問題にしない」「不都合なことには触れずにおく」という意味です。
読み方はもちろん「たなにあげる」ですね。
「棚に上げる」も語源は「棚上げ」と同じで、需要と供給の調整のため商品を一時的に市場に出さず保管しておくことから来ています。
ですが、「棚上げ」とは少し意味が違っていますね。
- 「棚上げ」は「物事を一時的に保留する」こと
- 「棚に上げる」は「都合の悪いことに触れずにおく」ことです。
「棚上げ」は特に悪い意味ではないですが、「棚に上げる」となると都合の悪いことは知らんふり、あえて触れないでおくという結構悪い意味になります。
また、「棚に上げる」は特に「自分を棚に上げる」「自分のことを棚に上げる」などと自分のことに対して使うことがほとんどです。
「自分のことを棚に上げる」とは「自分にとって都合の悪いことには触れないようにする」という意味です。
自分のことは知らん顔しておいて、他人の同じようなことは非難する、というような場合に使います。
【例文】
- 自分のことは棚に上げて人の欠点ばかり指摘する。
- 彼は自分のミスは棚に上げて、彼女のミスを上司に言いつけた。
- 自分のことを棚に上げてよく言うよ。
- 自分の容姿を棚に上げて、人の顔の美醜ばかり面白おかしく話題にするのはよくない。
まとめ
「棚上げ」は物事を一時的に保留しておく意味の言葉でした。
確かに「棚上げ」して、そのまま忘れられてうやむやになるのを待つ、といったネガティブな使い方もよくされる言葉です。
ですが、仕事をしていく上でいろいろな状況で「棚上げ」することがあると思います。
意味を正しく理解して使っていきたいですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!