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「あの⚪︎⚪︎は圧巻でしたね!」
このように日常生活やビジネスシーンでもしばしば使われる「圧巻」という言葉があります。
テレビなどでもよく聞きますので、馴染みのある言葉ですが、時々間違った使われ方をしていることもあるようです。
また、似たような言葉に「圧倒」「壮観」などがありますが、これらとの意味や使い方の違いも知っておきたいところです。
今回は、「圧巻」の意味や由来は?「圧倒・壮観」との違い!【類義語・対義語】についてご説明いたします!
「圧巻」の意味
「圧巻」は「書物の中で最もすぐれた部分」という意味です。
また、それが転じて「全体の中で最もすぐれた部分」という一般的な意味で使われる言葉です。
「あっかん」と読みます。
「圧力」や「血圧」の「圧」ですが、「あつかん」ではなく「あっかん」と読みますので覚えておきましょう。
書物や劇、映画などの作品全体の中で最もすぐれている場面や、物事の中で一番すぐれている部分を表す言葉です。
【例文】
- あの映画のカーアクションシーンは圧巻だ。
- この祭りの激しい山車のぶつかり合いは圧巻だ。
「圧巻」の由来
「圧巻」は「おさえつける」という意味の「圧」と「巻く」「巻物」を意味する「巻」という漢字でできていますね。
この「巻」は中国の科挙(官吏登用試験)の答案用紙のことを指します。
科挙で、審査官が最も優れた答案を一番上に乗せた、ということから「巻」=答案用紙を「圧」=押さえつける、という字を当てて、書物の中で一番すぐれた詩文を「圧巻」と呼ぶようになったのです。
これが書物、詩文以外にも用いられるようになり、作品の中で一番すぐれた箇所や、全体の中で最もすぐれた部分という意味で使われるようになりました。
「圧倒・壮観」との違い
「圧巻」の意味はお分りいただけたでしょうか。
日常生活の中では、例えば映画などの一番盛り上がるすごいシーンを「あのシーンは圧巻だ」というような使い方をすることが多いと思います。
この「すごい」を表現したいときに、「圧倒」「壮観」といった言葉もよく使われますよね。
それぞれの意味の違いを確認しておきましょう。
- 「圧巻」は「作中の最もすぐれた部分」
- 「圧倒」は「際立ってすぐれた力で他に打ち勝つこと」
- 「壮観」は「規模が大きく素晴らしい眺め、ありさま」
となります。
つまり「圧巻」が作品など、ある物事の中で一番いいところ、という意味なのに対し、「圧倒」は他のものに勝つぐらい優れていること、という意味になります。
ですから、「その作品の中ですごいところ」は「圧巻」で、「他の作品よりすごい」と言いたいときは「圧倒」を使うのが適切なわけです。
また、「壮観」は素晴らしい眺めのことです。
例えば「圧巻の光景」というのは間違いで、「壮観な光景」が正しいということになります。
景色、眺めについて「すごい」と言いたいときは「壮観」と覚えておくとわかりやすいでしょう。
【例文】
- あの映画はとてもよかった。中でも圧巻だったのは終盤の戦いのシーンだ。(作品の中で一番すごかったのは戦いのシーンだ)
- あの映画はとてもよかった。戦いのシーンには圧倒された。(戦いのシーンが今まで見たことがないぐらいすごかった)
- あの映画はとてもよかった。広大な戦場のシーンは壮観だった。(戦場のシーンがすごい眺めだった)
「圧巻」の類義語
「圧巻」の類語には次のようなものがあります。
- 見どころ(見るべきところ。見る価値のあるところ)
- 見せ場(人に特に見せたいところ。見る値打ちのある場面)
- 山場(物事の絶頂)
- ハイライト(映画やスポーツなどで最も興味をそそる場面)
- クライマックス(劇や文学作品などで最も盛り上がったところ)
- 佳境(興味を感じさせる場面)
- さわり(芸能で中心となる見どころ、聞きどころ。話や文章などで最も感動的、印象的な部分)
- 呼び物(興行や催し物で最も人々の人気を集めるもの)
「圧巻」の対義語
「圧巻」の対義語は、特にありません(笑)。
「圧巻」は「作品の中の最もすぐれたところ」という意味なので、反対は「作品の中で特にすぐれていないところ」ということになりますよね。
ちなみに「圧倒」の反対語は「伯仲(はくちゅう)」です。
「伯仲」は「優劣がつけにくいこと」という意味なので、「他より際立ってすぐれている」という意味の「圧倒」と反対になるわけです。
まとめ
「圧巻」について、詳しい意味や由来はこれまで考えたことがなかったという人も多そうです。
由来から調べてみると、現代の意味や使い方も理解しやすくなりますね。
これからも気になる言葉を色々ご紹介していきたいと思います。
ぜひ参考になさってくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!