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「頑張ってください」
誰かを応援したいとき、このように言葉をかけますよね。
友達や子供を応援するときは「頑張れー!」でも、上司に言うときは「お仕事頑張ってください!」なんて言うと思います。
応援したいという好意で言う言葉ですが、実はこの「がんばってください」は、正しい敬語ではないと言われているんです。
ビジネスシーンでは上司だけでなく取引先やお客様など、敬語を使わなくてはいけない目上の相手も多いと思います。
「頑張ってください」が失礼にあたるのならば、どのように言えばいいのでしょうか?
今回は、「頑張ってください」の目上の人への伝え方は?違う言い方はある?についてご説明いたします!
「頑張ってください」は目上の人に使ってもOK?
結論から言うと、「頑張ってください」は目上の人には使わない方がいい言葉です。
「頑張る」は「忍耐して努力しとおす」という意味です。
ですから、「頑張ってください」は「忍耐して努力してください」ということになります。
目下から目上の人に言うにはちょっと不自然な感じがします。
「ください」という丁寧な表現が付いているものの、「困難に耐えてください」「努力してください」と言っていることになりますよね。
「耐えろ」とか「努力しろ」というのは上司や先生など上の立場から、下の者に向かっていう言葉です。
また、「がんばって」は頑張る相手を労わる気持ちを表す言葉でもあります。
基本的に「労り(いたわり)」というのは目上から目下へ向けた行為ですよね。
ですから、「頑張ってください」は「ください」が付いた丁寧な言葉ではありますが、目上の人に向かって使う敬語ではないということになります。
「頑張ってください」は、そうは言っても耳慣れた使いやすい言葉ですよね。
「ください」が付いている分、「頑張って!」「頑張れよ」などというよりは丁寧でもあります。
取引先の社長だとか、大切なお客様だとか、明らかにきちんとした敬語で対応しなくてはいけないような人に対して「頑張ってください」は失礼に当たります。
ですが、普段から親しくしている先輩や、気さくな上司など近い関係の目上の人には「頑張ってください」で問題ないという場合もあるでしょう。
かえって後述するようなきちんとした敬語を使うと堅苦しいと感じることもあるかもしれません。
相手や状況に応じてうまく使えるとよいのではないでしょうか。
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「頑張ってください」の違う言い方はある?
「頑張ってください」の言い換えの表現をいくつか挙げてみましょう。
- ご活躍をお祈りいたします。
- ご健闘をお祈りいたします。
- 陰ながら応援しております。
- うまくゆくとよろしいですね。
などがよく用いられる「頑張ってください」の敬語表現です。
「ご成功をお祈りしています」「ご健勝をお祈りしています」など、状況に合わせて色々と変えてみてもいいですね。
いずれも、相手に「頑張って」というのではなく、うまくいくように祈っている、応援しているという自分の側の気持ちを伝えていることがポイントです。
どうしても「頑張ってください」というと相手に努力を要請するような意味合いになってしまうので、婉曲な言い回しにするということですね。
例文で使い方を確認しておきましょう。
【例文】
- 今回のプロジェクトのご成功をお祈りしております。
- 新しい職場での一層のご活躍をお祈りしております。
- 良い結果となりますよう、陰ながら応援しております。
- いよいよ契約交渉の日ですね。うまくゆくとよろしいですね。
「頑張ってください」の間違った言い換え
さて、「頑張ってください」は「ご活躍をお祈りいたします」や「応援しております」といった他の言い方にすることができましたね。
ですが、敬語に言い換えようとするあまり間違った言葉を使ってしまうこともあります。
- お励みください。
- 期待しております。
一見礼儀正しい言い回しのような感じがしますよね。
ですが、これらは目上の人に対して使うべきではない言葉です。
「お励みください」は、文法的には「お~ください」という敬語の形で問題がなさそうです。
しかし、「頑張ってください」と同じく、「励む」は「熱心に努める、力を奮い起こす」といった意味なので目下から目上にむかって「心を奮い起こして打ち込んでください」といっているようなもので、目上の人に対する敬語としてはよくないのです。
「期待しております」も、「期待」が「あてにして心待ちにする」という意味なので尊敬の意はありません。
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まとめ
「頑張ってください」はよく使う言葉ですよね。
どちらかというと丁寧で好意的ないい言葉というイメージだったのではと思います。
ですが、目上の人にはあまり使うべきではない言葉だということが分かりました。
丁寧に言おうと思って、余計に失礼な印象になってしまっては損ですよね。
状況に応じて正しい敬語を使えるようになりたいですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!