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「入梅」という季語をご存じでしょうか。
俳句や連歌を作るうえで欠かすことの出来ない季語。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「入梅」について解説していきます。
「入梅」について基本的な意味はもちろん、いつの季語なの?「梅雨」との違いは?といった疑問や「入梅」を使った俳句もご紹介いたします。
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「入梅」の意味と読み方
「入梅」とは、梅雨の季節に入る事や梅雨入りしたばかりの時期を指す言葉です。
時候の挨拶として「入梅の候」という言葉もあり、一度は目にしたことがある人も居るのではないでしょうか。
読み方は「にゅうばい」です。
雑節の1つであり、時期としては毎年6月11日前後から6月22日前後を指します。
「入梅」はいつの季語?
「入梅」は俳句の季語としては「仲夏」という時期を表現するものとなります。
夏を通して使えるわけではなく、夏の半ば頃である6月上旬から7月上旬に使う事が出来る季語なんですね。
暦の上で芒種となる6月6日前後から、小暑と呼ばれる7月7日頃までの季語が「入梅」です。
「入梅」と「梅雨」の違い
「入梅」という言葉は「梅雨入り」「梅雨の時期になった」という意味であり、実際に梅雨が始まっていなくても使う事が出来ます。
カレンダーに記載されている歳時記には6月11日に「入梅」という記述があります。
暦の上で「梅雨入り」の時期だという事を示す言葉が「入梅」なんですね。
それに対して「梅雨」は実際に梅雨が始まる時期に入った事を示す言葉です。
天気予報などでも「梅雨入りが観測されました」と言いますが「入梅しました」とは使わないですよね。
入梅の対義語としては梅雨明けを表す「出梅(しゅつばい)」があります。
「入梅」を使った俳句
入梅や蟹かけ歩大座敷
(にゅうばいや かにかけあるく おおざしき)
一茶
入梅やひとりの煮炊きたのしまず
(にゅうばいや ひとりのにたき たのしまず)
山田弘子
入梅のやうな空あり風のあり
(にゅうばいの ようなそらあり かぜのあり)
稲畑廣太郎
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。