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「思慮」と「思料」という言葉をご存知でしょうか。
「思慮深い」とか「思料する」などと使います。
あまり今まで使ったことがないという人も多いかもしれませんね。
この二つはどちらも「思」という字が入っていて、意味も似ていそうな言葉です。
どのように使い分ければいいのか、しっかり確認しておきましょう。
今回は、「思慮」と「思料」の違いは?同じ意味なの?使い分け方を例文つきで解説!についてご説明いたします!
「思慮」の意味と使い方
「思慮」は「注意深く心を働かせて考えること。また、その考え」と言う意味です。
「しりょ」と読みます。
「思」はもちろん「思う」という字ですね。
「虜」は「おもんばかる」という意味のある漢字です。
「思慮」は名詞として使い、
- 「思慮が浅い」
- 「思慮に欠ける」
- 「思慮深い」
などなどの使い方があります。
>>「慮る」の意味と使い方!「忖度」との違いは?【類義語・例文】
「思慮」の例文
- 彼女は若いとはいえ、あまりにも思慮に欠ける人物だ。
- 彼は思慮深い性格だ。
- 君は少し思慮が足りないようだね。
「思料」の意味と使い方
「思料」は「いろいろと思いをめぐらし考えること」と言う意味です。
「しりょう」と読みます。
「こうではないか」などと色々と考えると言うことですね。
特に、弁護士や検察官といった法曹関係の人が考えるというときに使うことが多い言葉です。
一般的にはあまり使わないのですが、ビジネスシーンや文書の中でも時々使われることがあります。
「思料」は「思量」と書くこともあります。
「料」は「はかる。おしはかる」という意味、「量」も「はかる」意味がある漢字です。
こちらの方は動詞として、「思料する」などの使い方をします。
【例文】
- 裁判官はしばらくの間思料していた。
- 弁護人の主張は根拠のないものであると思料いたします。
- 弁護士の先生が思料された内容がこちらです。
「思慮」と「思料」の違いは?
「思慮」と「思料」はどちらもいろいろと考えることなので、意味としては同じです。
ですが、使い方に違いがあります。
まず「思料」は主に法曹界で使われる言葉であるという点が違いますね。
「思慮」はどんな業界でも、またビジネスシーンだけでなくいろいろな場面で使います。
それから、「思慮」は名詞であるのに対し、「思料」は動詞の形で使うという点が違っています。
詳しくは次項で、使い分け方をご説明いたします。
「思慮」と「思料」の使い分け方
「思慮」と「思料」の違いは、
- 「思料」は主に法曹界で使う用語
- 「思慮」は名詞、「思料」は動詞として使う
ということでした。
「思料」は法曹関係の言葉だといっても、時にはそれ以外の職業でも使いますので、必ずというわけではありません。
二番目の方がはっきりした違いで、「思慮」は「思慮が足りない」などと使いますが、「思慮する」とはまず言いません。
逆に「思料」は「思料する」という形で使い、「思料が足りない」とは言いません。
おそらくこのような使い方をしてしまうと「資料」か何かだと誤解されてしまいますよね。
「思慮」も「思料」も、いろいろと考えることという意味では同じですが、文法的な使い方が違っているということです。
【例文】
- あの人は思慮が足りない。
- 彼は思慮深くて頼りになる人物だ。
- 検事が思料する。
- 今後の展望を思料する。
「思慮」と「思料」の類義語
「思慮」と「思料」の類義語には次のようなものがあります。
- 思索(筋道を立てて深く考えること)
- 考慮(そのことをよく考えてみること)
- 熟考(よくよく考えること)
- 考察(物事を明らかにするためによく考え調べること)
- 熟慮(よく考えをめぐらすこと)
- 勘案(あれこれを考え合わせること)
- 思惟(心で深く考えること)
まとめ
「思慮」と「思料」はどちらもいろいろと思いを巡らせて考えることを指す言葉でしたね。
ただし、使う場面や使い方に違いがありました。
「思料」は法曹関係の人や、かなり堅苦しい場面でしか使わないかもしれませんが、「思慮」の方は仕事をしていると何かと見聞きする言葉です。
きちんと理解して使い分けてみてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!