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「たんきゅう」という言葉があります。
「探求」とも「探究」とも書きますが、この違いはご存知でしょうか。
何かと話題にのぼる「たんきゅうしん」という言葉の場合は、どちらの漢字を書くのでしょうか。
この機会に確認しておきましょう。
今回は、「探求」と「探究」の意味の違いは?使い方と「たんきゅうしん」について|例文についてご説明いたします!
「探求」と「探究」の意味の違いは?
「たんきゅう」には「探求」「探究」のどちらの漢字表記もあり、どちらも「探す」という字が使われていて非常に似ていますよね。
この「探求」と「探究」の意味の違いは、
- 「探求」は「探し求めること」
- 「探究」は「探し究めること」
となります。
漢字をそのまま訓読したようになりましたね(笑)。
つまり、「探求」はある物事を得ようと探し求めることを意味します。
一方「探究」は、物事について深いところまで探って明らかにしようとすることを意味します。
探し求める時は「探求」、本質を見きわめようとする時は「探究」という、漢字の意味通りの使い分けになります。
「探求」の意味と使い方
「探求」は「あるものを得ようとして探し求めること」という意味です。
「たんきゅう」と読みます。
「探し」、「求める」と書きます。
その通り、何かを得たいと思って探し出そう、探して手に入れようとすることを表します。
探し出そうとするその対象物は、貴重な美術品や化石などを探すなどの具体的なものだけではなく、幸福、理想、人生の意義など、形のないものについても使います。
「○○を探求する」で、ある物事を手に入れようと探し求めるということを表します。
【例文】
- 人生の意義を探求する。
- 彼は常に幸福を探求している。
- 稀覯本を探求する。
「探究」の意味と使い方
「探究」は「物事の意義・本質などを探り見きわめようとすること」という意味です。
こちらも「たんきゅう」と読みます。
「探り」、「究める」と書くので、これも漢字の通りの意味ですね。
物事について、調べ、研究し、深く考えてその本質を明らかにしようとすることを表します。
例えば、2022年度から高校では新たな授業として「総合的な探究の時間」が始まります。
これは、生徒が自分自身で課題を設定し、情報を集めて分析するなどし、まとめて発表をするというようなものです。
小学校から行われている「調べ学習」をさらに深めたようなものですね。
教えてもらうのではなく、自分で問題発見、問題解決をする力を育てるものなので、「探究」という名がついているのです。
「探究」する対象は、真理や法則、いろいろな研究テーマといったものが考えられます。
【例文】
- 真理を探求する。
- SDGsをテーマとした探究学習を行う。
- 地域の歴史を探究する。
- 自分の興味のあることを見つけて探究した結果、大きな発見をすることができた。
「たんきゅうしん」について
「探求」と「探究」の意味の違いはおわかりいただけたでしょうか。
では、「たんきゅうしん」はどちらの漢字で書けばよいのでしょうか。
実は、「たんきゅうしん」には「探求心」「探究心」、どちらもあるんです。
もちろん、「探求心」は「探求」する気持ちで、「探究心」は「探究」する気持ちということですよね。
- 「探求心」は、物事を手に入れたいと探し求める気持ち
- 「探究心」は、あることの本質を見極めたい、理解したいと探る気持ち
という違いになります。
どちらかというと、何かを手に入れたいという「探求心」よりは、何かに興味を持って深く知りたいという「探究心」の方がよく使われるでしょう。
「探求心」「探究心」は、子供や大学生の学習・研究、就活の自己PR、ビジネスシーンなど、いろいろな場面で使う言葉です。
「探求」と「探究」の類義語
「探求」と「探究」の類義語にはつぎのようなものがあります。
- 追究(どこまでも深く追って明らかにしようとすること)
- 研鑽(学問などを磨き深めること)
- 探索(知ろうとするものの有様やありかを捜し求めること)
- 研究(物事を深く考えたり、詳しく調べたりして、真理、理論、事実などを明らかにすること)
- 究明(道理・真理を徹底的に追究して明らかにすること)
- 調査(ある事柄を明確にするためにしらべること)
「探求」と「探究」の対義語
「探求」と「探究」の対義語は特にありません。
「探求」が探し求めることなので、その物事をもう見つけたということで
- 発見
あるいは、探し求めるのを諦めたということで
- 断念
- 妥協
などの言葉も逆の意味と言えるのではないでしょうか。
「探究」も、特に対義語と言えるものはありませんので、そのつど「探究心がない」などの表現をすることになります。
まとめ
「探求」と「探究」についておわかりいただけたでしょうか。
「探求」は探して手に入れたいということ、「探究」は理解、解明したいということに重点が置かれている言葉です。
これからの教育に必要なものとして話題にあげられることも多く、「探究」は特に今後よく見聞きするようになりそうです。
それぞれの意味を理解して、使い分けてみてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!