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「葭始生」は、春の七十二候の一つです。

今回は、「葭始生」の読み方や意味、いつ頃の季節を表す言葉なのか、漢字の由来や使い方まで解説いたします。

「葭始生」の意味と読み方

「葭始生」とは、水辺の葭が芽を出し始める頃という意味です。

「葭始生」は、一般的に「あしはじめてしょうず」と読みます。

葭は、川辺や湖沼、湿地などに群生するイネ科の多年草です。

春になると、泥の中から若い芽が伸び始め、やがて夏には背の高い青々とした姿になります。

「葭始生」は、華やかな花が咲く様子ではなく、水辺の草が静かに芽吹く小さな変化をとらえた言葉です。

穀雨のやわらかな雨に潤された水辺に、新しい命が立ち上がってくる情景が込められています。

表記 葭始生
主な読み方 あしはじめてしょうず
別の読み方 よしはじめてしょうず
分類 七十二候・穀雨の初候
時期 4月20日頃から4月24日頃

漢字から見る「葭始生」

「葭始生」は、漢字の意味を分けて考えると、季節の情景がよりわかりやすくなります。

漢字 意味
あし、よし。水辺に生える草
はじまる、はじめて
生じる、芽を出す、育つ

つまり「葭始生」は、漢字の意味としては「葭が初めて生じる」「葭が芽を出し始める」となります。

「あし」は「悪し」に通じるとして嫌われ、縁起をかついで「よし」と呼ばれることもあります。

そのため、同じ植物を指して「あし」「よし」の両方の言い方が使われます。

「葭始生」はいつの七十二候?

「葭始生」は、二十四節気の「穀雨(こくう)」に含まれる七十二候です。

穀雨とは、春の雨が田畑を潤し、穀物の成長を助ける頃という意味を持つ節気です。

その中で「葭始生」は初候にあたり、おおむね4月20日頃から4月24日頃にあたります。ただし七十二候の日付は年によって少し前後します。

穀雨の七十二候 読み方 意味
葭始生 あしはじめてしょうず 水辺の葭が芽を出し始める頃
霜止出苗 しもやみてなえいずる 霜が降りなくなり、稲の苗が育つ頃
牡丹華 ぼたんはなさく 牡丹の花が咲く頃

穀雨の三候は、水辺の草の芽吹き、田んぼの苗の成長、そして春の最後を飾る牡丹へと、晩春から初夏へ向かう自然の流れを表しています。

「葭始生」の由来

「葭始生」は、七十二候という暦に由来する言葉です。

七十二候は、二十四節気をさらに約五日ごとに分け、気候や動植物の変化を短い言葉で表したものです。

農作業の目安としても、季節を感じる言葉としても親しまれてきました。

葭は水辺の多い日本の風景に深く結びついた植物です。

「葦原の瑞穂の国」という表現にも見られるように、葭の茂る水辺は古くから日本の自然を象徴するものの一つでした。

また、葭原は鳥や小動物、魚や貝など、さまざまな生き物を育む場所でもあります。

「葭始生」は、単に草が芽吹くというだけでなく、水辺の生態がにぎわい始める季節を知らせる言葉でもあります。

「葭始生」の使い方と例文

「葭始生」は、季節の挨拶や暦の説明、春の終わりの自然描写などで使うことができます。

日常会話で頻繁に使う言葉ではありませんが、文章に用いると水辺の春らしい情景を表せます。

場面 例文
季節の挨拶 葭始生の候、水辺にも若々しい緑が見られる頃となりました。
日記・随筆 川辺に小さな芽が伸び、葭始生の季節を感じました。
季節の説明 葭始生は、水辺の葭が芽を出し始める頃を表す七十二候です。

まとめ

「葭始生」は、「あしはじめてしょうず」と読み、水辺の葭が芽を出し始める頃を表す七十二候です。

別読みとして「よしはじめてしょうず」とされることもあります。

二十四節気「穀雨」の初候にあたり、時期は4月20日頃から4月24日頃です。

穀物を潤す春の雨の中で、水辺の植物が成長を始める季節を表しています。

「葭始生」という言葉を知っていると、川辺や池のほとりを歩く時、足元の小さな芽吹きにも季節の移ろいを感じられるでしょう。

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