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「跋扈」という言葉をご存知でしょうか。
普段使わないような、難しい漢字でできた熟語です。
意味がわからない、読めないという人も多そうです。
この「跋扈」は、気軽な会話の中ではあまり使いませんが、新聞やニュース、またビジネスシーンでも使われることがある言葉です。
「跳梁跋扈」という四字熟語として使われることも多いです。
この機会にぜひ確認しておきましょう。
今回は、「跋扈」の意味や読み方と使い方!「跳梁跋扈」とは?語源も解説!についてご説明いたします!
「跋扈」の意味と読み方
「跋扈」は「思うままに勝手な振る舞いをすること」という意味です。
難しい漢字ですが、読み方は「ばっこ」です。
ほしいままに振る舞う、勝手気ままに振る舞う、のさばるといった意味で、悪い意味の言葉です。
自由にのびのびと振舞っていていいね、という肯定的な意味ではなく、勝手に振舞ってのさばる、そのような行為が横行するということで、「跋扈」するのはよくないものです。
「跋扈」の語源
「跋扈」は中国の歴史書『後漢書』に由来する言葉です。
「跋」は「踏みにじる」「踏み越える」といった意味の字です。
「扈」は、「枠」や「籠」といったことを意味し、竹でできた籠のことを言いました。
大きな魚が「扈」を越えて飛び跳ねるということから、思うままに振る舞うことを「跋扈」という言葉ができたのです。
そして、『後漢書』では梁冀(りょうき)という人物が権力を握って政治を思うままにしていたため、それを不満に思った質帝が彼を「跋扈将軍」と言い表しました。
こうしたことから、「跋扈」は思うままにふるまって勝手をするということを指して使われるようになったのです。
「跋扈」の使い方
「跋扈」は、思うままに振る舞うことを指して使います。
勝手な振る舞いをする、あるいはそうした行動が横行している様も「跋扈」と言い、「跋扈」するのは悪いものであることを示します。
妖怪が跋扈する、野良犬が「跋扈」するというように、その通り悪いものが自由気ままに辺りを歩いたり飛び回ったりするという使い方をします。
また、悪徳な商売が「跋扈」しているというように、形のないものについて、そのような悪いものがはびこっているという使い方もできます。
悪いものがのさばる、はびこるという意味で「跋扈する」と使います。
【例文】
- 人の良心につけこんだ悪徳な商売が跋扈している。
- 最近ではSNSを利用した悪質な国際ロマンス詐欺が跋扈している。
- その世界には魑魅魍魎が跋扈していた。
- この島ではメインストリートを野良犬が跋扈している。
「跳梁跋扈」とは?
「跋扈」を使った四字熟語が色々ありますが、「跳梁跋扈」というものがよく使われます。
「跳梁跋扈」は「思うままにのさばり、勝手な振る舞いをすること」という意味です。
「ちょうりょうばっこ」と読みます。
「跳梁」は跳ね回ることで、それと悪者などが好き勝手にのさばる意味の「跋扈」が合体した四字熟語です。
「跋扈」をさらに強めた意味合いで、同じような使い方をします。
「跳梁跋扈」は、悪者が勝手気ままに自由にのさばり動き回るさまを表す言葉です。
【例文】
- 魑魅魍魎が跳梁跋扈する。
- 悪徳商法が跳梁跋扈している。
他にも、「跋扈」を使った四字熟語には
- 横行跋扈(主に悪人がのさばり、我が物顔で勝手な行動をすること)
- 専横跋扈(他人の土地で我が物顔で振る舞い、隆盛を極めること)
- 飛揚跋扈(思うままにのさばり振る舞うこと)
- 梁冀跋扈(自分の欲望のまま好き勝手に振る舞うこと)
といったものがあります。
「跋扈」の類義語
「跋扈」の類義語には次のようなものがあります。
- 横行(自由気ままに歩き回ること。悪事がしきりに行われること)
- 蔓延(のびひろがること。病気や悪習が広まること)
- 猖獗(しょうけつ。悪い物事がはびこり、勢いを増すこと)
- 跳梁(自由に跳ね回ること)
- はびこる(草木などが繁茂する。よくないものの勢いが盛んになって栄える)
- のさばる(勝手気ままにのびひろがる。威張って振る舞う)
まとめ
「跋扈」は、よくないものが我が物顔で好き勝手にのさばる様を指して使う言葉でした。
ニュースやビジネスで使うこともありますが、否定的な意味の言葉ですから使い方に気をつけて使ってみてくださいね。
ぜひ参考になさってください。
最後までお読みくださりありがとうございました!