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「拝読させていただきました」は間違い?「拝読」の意味と使い方!【類義語・例文】

「拝読させていただきました」は間違い?「拝読」の意味と使い方!

「拝読します」

メールや書類をやりとりした時、このような言葉を使いますよね。

「拝読」は気軽な日常会話では出てこない言葉ですが、ビジネスシーンなどでは非常によく使われています。

「拝読させていただきました」など敬語を組み合わせて使われることも多いですが、実はこの言い方は間違いであると言われているんです。

ぜひ確認しておきたいですね。

今回は、「拝読させていただきました」は間違い?「拝読」の意味と使い方!【類義語・例文】についてご説明いたします!

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「拝読」の意味

「拝読」は「読むことをへりくだって言う語」です。

「はいどく」と読みます。

「拝」は「おがむ。おじぎをする」などの意味のある漢字です。

そして、自分の動作にこの「拝」をつけることで、謙譲語になります。

「拝読」は「読む」をへりくだって表します。

他にも「拝見」「拝啓」「拝借」などの言葉があり、いずれも自分のすることをへりくだって表す謙譲語です。

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「拝読」の使い方

「拝読」は、読むことをへりくだっていう言葉です。

へりくだるので、当然自分の動作について使います。

相手の書いたものや渡された書類など、自分が読むことをへりくだることで、その筆者を敬うという敬語になります。

本や書類、メール、手紙、資料などなど、読むものであれば「拝読」と使えます。

「拝読します」「拝読しました」などが一般的な使い方です。

当然ながら、謙譲語ですので、相手の動作については使わないようにしましょう。

「拝読なさってください」とか「どうぞ拝読してください」というのは間違いです。

例文で使い方を確認しておきましょう。

【例文】

  1. 昨日いただいたメールを拝読しました。
  2. 先生の本をいつも拝読しています。
  3. お手紙拝読しました。
  4. 先ほどいただいた資料を拝読したところ、お尋ねしたい点がありましたのでお電話しました。
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「拝読させていただきました」は間違い?

メールや資料などを「読みました」と相手に言いたいとき、「拝読させていただきました」というのもよく耳にする言い回しです。

あまり違和感はないと感じる人も多そうですが、

実はこの「拝読させていただきました」は間違った使い方です。

「拝読させていただきました」だと、「拝読」という「読む」の謙譲語と、「させていただく」という「させてもらう」の謙譲語になります。

謙譲語を二重に重ねているので、二重敬語ですので間違った表現ということです。

この「させていただく」は、特に最近若い人を中心に多用されることがあり、やりすぎな敬語としても有名です。

「ご説明させていただきます」「ご案内させていただきます」「お電話させていただきます」などなど、日常的に何度も使っている人もいるのではないでしょうか。

「させていただく」は相手の許可を得て、そのことで恩恵を受けるという場合に使う言葉です。

ですので、「させていただく」が適切な場面もありますが、二重敬語になるなどして不適切な場合が多いです。

ただ、敬語らしくなる便利な言葉ということで多用するのは避けましょう。

他にも「お召し上がりになられる」とか「おっしゃられています」、「伺わせていただきます」などのように、二重敬語はつい使ってしまいがちな間違いですので十分気をつけましょう。

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「拝読いたします」は?

「拝読させていただきました」は明らかに二重敬語であるにしても、「拝読いたします」なら大丈夫ではないか、と考える人も多そうですね。

「拝読いたします」はビジネスシーンなどでは非常によく使われ、一般的な言い回しになっています。

ですが、「拝読いたします」が間違いかどうかは意見が分かれています。

  • 「拝読」と「いたす」の謙譲語が重なる二重敬語なので間違いであるという考え方。
  • 「拝読」と「いたす」は謙譲語1と謙譲語2という種類の違う敬語なので間違いではないという考え方。

また、「拝読」は著者への敬意を表す言葉です。

ですので、社長が書いた本を部長から借りて読む、というような場合(相手と著者が別で、それぞれに敬意を払いたい)には「拝読」(著者への敬意)「いたします」(上司への敬意)とするのが適切であると言えます。

「拝読いたします」は、書いた本人に伝える場合には「拝読します」で十分ですが、このような場合も考えられるため、間違いではありません。

「拝読」の類義語

「拝読」の類義語には次のようなものがあります。

  • 拝誦(読むことをへりくだっていう語)
  • 拝見(見ることをへりくだっていう語)
  • 奉読(謹んで読むこと)
  • 書見(書物を読むこと)
  • 閲覧(図書や書類を調べようと読むこと)
  • 繙読(書物をひもとくこと)

口語や手紙などでは「読ませていただく」と言い換えることもできます。

まとめ

「拝読」は読むことをへりくだり、それによって書いた本人に敬意を表すという言葉です。

特にビジネスシーンでは「拝見します」「拝借します」など、「拝」を使って謙譲を表す言葉がしばしば使われますので、ぜひしっかり理解しておきましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。