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「拝察」という言葉は、日常会話などではまず見聞きすることはないですね。
ですが、冠婚葬祭などの改まった場やビジネスシーンなどでは使われることも多い言葉です。
特にそうした場面では間違った言葉遣いはしたくないですよね。
ぜひ「拝察」のきちんとした使い方を確認しておきましょう。
今回は、「拝察」の意味とビジネスでの使い方!「推察」との違いや言い換え表現も紹介!についてご説明いたします!
「拝察」の意味
「拝察」は「推察することをへりくだっていう語」です。
「はいさつ」と読みます。
推し量ること、思ったり考えたりすることの謙譲語ということですね。
「拝」は「拝見」「拝借」「拝啓」などの言葉でも使いますね。
これは、自分の動作に添えて謙譲を表す漢字なのです。
「察」は「察する」という字ですので、「おしはかる」という意味があります。
この「拝」と「察」ですので、「拝察」はおしはかることをへりくだって表す言葉ということです。
「拝察」の使い方
「拝察」は「拝察する」という形で使います。
自分がおしはかるということをへりくだって表す表現です。
自分のことをへりくだるということですから、相手に対して「ご拝察」とか、「拝察なさる」「拝察ください」などというのは間違いです。
「拝察」は自分の行為について使うということを覚えておきましょう。
また、より丁寧にしたい場合は「拝察いたします」「拝察申し上げます」などとします。
「拝察」だけで謙譲語なので、二重敬語のようですが、間違いというわけではありません。
「拝察いたします」や「拝察申し上げます」は、「拝察」はそのままで、「する」「言う」という言葉を敬語表現にしているので問題ないという説もあります。
いずれにせよ、「拝察いたします」「拝察申し上げます」などは広く使われている表現なので問題なく使えるでしょう。
【例文】
- 皆さんの気持ちを拝察すると、このようなお願いは非常に心苦しい。
- お二人は目指しているものが違うので、気が合わないのも当然であると拝察いたします。
- 奥様のご胸中はいかばかりかと拝察申し上げます。
「拝察」のビジネスでの使い方
「拝察」は少しかたい言い回しなので、気軽な日常会話では使いませんね。
主にビジネスシーンやスピーチ、文章中などで使われることが多いでしょう。
ビジネスメールや手紙の挨拶文、お悔やみの言葉といったものにも「拝察」はよく使われる言葉です。
【例文】
- 残暑の候、貴社ますますご隆盛のことと拝察申し上げます。
- 皆様におかれましてはご清祥のことと拝察いたします。
- ご多忙のことと拝察いたしますが、ぜひご参加いただけますと幸いです。
- この度はさぞお力落としのことと拝察いたします。
- 今日というめでたい日を迎えられましたこと、喜びもひとしおと拝察いたします。
「推察」との違い
「拝察」に似た言葉に「推察」があります。
こちらも何かをおしはかる意味で使いますね。
「推察」は「他人の事情や心中を思いやること」という意味です。
「すいさつ」と読みます。
「拝察」と「推察」の違いは
- 「拝察」は自分に対して使う
- 「推察」は自分にも相手にも使える
ということになります。
「拝察」も「推察」も、人の事情や心中などをおしはかることという意味で同じです。
ですが、「拝察」はへりくだる意味がありますので、相手が推し量っていることに対して「拝察なさる」などとは言いません。
自分が推し量ることについて使う言葉です。
一方、「推察」は「おしはかる」という意味で、特に謙譲などの意味はありませんので、自分がおしはかることを「推察します」と言ってもよいし、相手がおしはかることを「ご推察」などと言ってもよいのです。
【「推察」の例文】
- おおよその事情を推察する。
- 勝手な推察をしないでください。
- あなたのご推察の通りです。
「拝察」の言い換え表現
「拝察します」の言い換え表現には次のようなものがあります。
- お察しします
- お見受けします
【例文】
- 心中お察しします。
- ○○さまとお見受けします。
「拝察」の類義語
また、「拝察」の類義語には次のようなものがあります。
- 推察
- 推量(物事の事情や人の心などをおしはかること)
- 推測(物事の状態・性質や将来を、部分的・間接的に知り得た事柄や数値から、おしはかること)
- 斟酌(相手の事情や心情をくみとること。また、くみとって手加減すること)
また、自分のことには使えませんが、相手の推察を敬っていう語には次のようなものがあります。
- 賢察(他人が推察することを敬っていう語)
- 高察(優れた推察。相手の推察を敬っていう語)
まとめ
「拝察」は推察することをへりくだって言う言葉でしたね。
日本語にはこのように、自分の行為をへりくだって表す言葉が色々あります。
相手の行為に対して使ってしまうなどの間違いをしないように、正しく使えば謙虚な礼儀正しい印象になりますね。
ぜひ参考になさってください。
最後までお読みくださりありがとうございました!