言葉の意味と使い方

「皮肉」の意味を分かりやすく解説!「嫌味」との違いは?【例文つき】

「皮肉」の意味を分かりやすく解説!「嫌味」との違いは?【例文つき】

突然ですが、「皮肉」ってどんなものかわかりますか?

「皮肉」を言ったり言われたり、「皮肉な運命だ」とか「あいつは皮肉屋だ」なんて言うこともありますね。

いいことではなくて、何か嫌なことを言うことだとはわかると思いますが、はっきりと意味はご存知でしょうか。

また、同じく人に意地悪なことを言う、みたいな意味では「嫌味」とも言いますよね。

「皮肉」と「嫌味」の違いも気になるところです。

今回は、「皮肉」の意味を分かりやすく解説!「嫌味」との違いは?【例文つき】についてご説明いたします!

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「皮肉」の意味

「皮肉」には次のような意味があります。

  • 皮と肉。また、からだのこと
  • うわべだけなこと。また、そのさま
  • 遠回しに意地悪く相手を非難すること。また、そのさま
  • 期待していたのとは違った結果になること。また、そのさま

「ひにく」と読みます。

ビジネスシーンで使うなら、めったに「皮と肉」という文字通りの意味では使いませんよね(笑)。

大抵三番目、あるいは四番目の意味で使われます。

「皮肉」の由来

なぜ「皮」と「肉」が「相手の欠点を遠回しに非難すること」「期待していたのとは違った結果になること」などと言う意味で使われるのでしょうか。

それは、「達磨大師」の言葉に由来します。

達磨大師は6世紀前半の中国の禅宗の僧で、大変高名な人物です。

その達磨大師が、弟子たちを評して「皮肉骨髄」と言ったことが「皮肉」の由来なのです。

「皮肉骨髄」は「我が皮を得たり」「我が肉を得たり」「我が骨を得たり」「我が髄を得たり」という内容の言葉で、「骨」や「髄」が「物事の本質」という意味で、「皮」や「肉」は体の表面の方にあるものなので、「うわべ」「本質でない表面的な部分」という意味になります。

つまり「皮」や「肉」を得たり、と言って達磨大師は「本質を理解していない」と言うことを非難したのです。

そこから、「皮肉」だけが非難や批評の言葉として残り、今のような意味で使われるようになったのです。

「皮肉」の使い方

「皮肉」の使い方を例文で確認しておきましょう。

「皮肉」の例文

  1. 彼は皮肉な口調で言った。
  2. 彼女はいつも皮肉を言う。
  3. 皮肉を込めてわざと大げさに褒める。
  4. 皮肉にも、かつて見下していた相手に助けられた。
  5. かつての友人が、今や敵として目の前に現れた。何という皮肉な巡り合わせだ。

「嫌味」との違いは?

「皮肉」は相手を非難していう時に使いますよね。

同じような言葉に「嫌味」があります。

とても似ていますが、この二つのそれぞれの意味は

  • 「皮肉」は「意地悪く遠回しに非難すること」「思い通りにならず具合が悪いこと」
  • 「嫌味」は「人に不快感を与える言動」「きどっているさま」

となります。

それぞれ最初にあげた方の意味が、どちらも人に嫌なことを言うという意味では共通していますね。

ですが、この違いは

「皮肉」は「意図的に、遠回しに非難する」こと、「嫌味」は「不快感を与える言動をする」ことで、意図的かどうか、遠回しかどうかは決まっていません。

「皮肉」の例

「皮肉」は意図的に、遠回しな表現で相手を非難します。

遅刻した人に向かって「今日は随分早いですね」と言う

言っていること自体は悪口や批判ではないですが、あきらかにわざと相手の遅刻を非難していますよね。

このように、遠回しな表現やわざと反対のことを言うなどして非難するのが皮肉です。

「嫌味」の例

「嫌味」は直接的に相手を非難する時にも使います。

遅刻した人に向かって「忙しい時期なのに、遅刻するなんて……」と言う

こちらは明らかに非難している言葉を投げつけていますね。

この場合は遠回しではないので「皮肉」ではなく「嫌味」です。

また、本人にその気が無くても、受け取る人が不快に感じるという時も「嫌味」になります。

無意識にカチンとくるようなことを言ってしまったり、そのつもりがなくても自分の言動で相手を嫌な気分にさせてしまったり……こうしたことも例えば「嫌味なやつだ」などと言われてしまうわけです。

「皮肉」の類義語

「皮肉」の類義語には次のようなものがあります。

  • 当てつけ(他のことにかこつけて、相手の気にさわるようなことを言ったりしたりすること)
  • 当てこすり(他のことにかこつけて相手を非難する悪口)
  • アイロニー(皮肉)
  • 風刺(社会や人物の欠点や罪悪を遠回しに批判すること)
  • 毒舌(辛辣で皮肉な悪口)
  • 揶揄(からかうこと)

「皮肉」の対義語

「皮肉」の対義語は「世辞」です。

「お世辞」って言いますよね。

「世辞」は「相手自身や関係のあることについて必要以上に褒めていうこと」という意味です。

他人に気に入られるように、他人の機嫌をとるために言う、愛想のよい言葉ということなので、「皮肉」とはちょうど逆の意味になるんですね。

まとめ

「皮肉」は相手を非難する意思を持って、でも直接的に表現せず間接的な言い回しでチクリと言うことでしたね。

あまり「皮肉」を言うのはよくないわけですが、皮肉は相手を非難すると言うだけでなく、間接的な表現なので、時にはうまく真実を言い表していたりすることもあります。

なるほどうまいことを言うな、というような「皮肉な名言」というものもあります。

仕事をしていく上で、つい「皮肉」を言いたくなる場面もあると思いますが、言葉には気をつけて、うまくやっていきたいですね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
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三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。