言葉の意味と使い方

「引導を渡す」の使い方!仕事での意味はクビ?「印籠」との違いは?

「引導を渡す」の使い方!仕事での意味はクビ?「印籠」との違いは?

「引導を渡す」

小説やドラマで使われていそうな、ちょっと大げさなイメージの言葉ですね。

ですが、「引導を渡す」はスポーツニュースやビジネスシーン、また色々な場面で使われることがある言葉です。

「引導」とはなんなのか、わからないと「引導を渡す」と言われても全く意味がわかりませんね。

いざという時に困らないよう、しっかり確認しておきましょう。

今回は、「引導を渡す」の使い方!仕事での意味はクビ?「印籠」との違いは?についてご説明いたします!

【スポンサーリンク】

「引導を渡す」の意味

「引導を渡す」は、「僧が死者に引導を授ける」「相手の命がなくなることをわからせる。諦めるよう最終的な宣告をする」という意味です。

「いんどうをわたす」と読みます。

ちょっとこわい意味ですね(笑)。

「引導」というのは仏教用語で、悟りの道に入らせることを言います。

葬儀の時に、お坊さんが棺桶の前に立って、死者に死を宣告し、また悟りを得て極楽に行けるようにと法語を唱えることを「引導を渡す」と言います。

そこから転じて、もう見込みがないからあきらめるようにと最終宣告をすることを「引導を渡す」というようになりました。

「最後通牒」の意味とは?「最後通告」との違いを解説!【例文つき】
「最後通牒」の意味とは?「最後通告」との違いを解説!【例文つき】「最後通牒を突きつける」 この「最後通牒」という言葉、ビジネスシーンやニュースで耳にしたことはあるでしょうか。 突きつけたり...

「印籠」との違いは?

「引導をわたす」ではなく「印籠を渡す」だと思っている人もしばしばいるようですが、

「引導」と「印籠」は全く別物ですので、「印籠を渡す」は間違いです。

「引導」と「印籠」、音が似ていますので混同しているようです。

「印籠」は、薬などを携帯するための小さなケースのことで、江戸時代にはいろいろとデザインにも工夫を凝らし、装身具としても流行しました。

「水戸黄門」で「この紋所が目に入らぬか!」と格さんが取り出すアレのことですね。

「印籠を渡す」では、単に薬入れを渡しているだけですね。

よくある間違いですが、全く意味が違ってきますので十分に気をつけてください。

「出向」とは?「左遷」「転籍」との違いや意味をわかりやすく解説!
「出向」とは?「左遷」「転籍」との違いや意味をわかりやすく解説!「出向」という言葉、聞いたことがある人が多いと思います。 他の会社の仕事につくよう命じられるようなことですよね。 それって出...

仕事での意味はクビ?

「引導を渡す」は、あきらめるように最終的な宣告をするということでしたね。

ビジネスシーンでもよく使われています。

仕事で「引導を渡す」という場合は、いわゆる「クビ」という意味が強いです。

「引導を渡す」は上司が部下をクビにするとか、退職を促すといった意味で使われます。

100パーセント「クビ」の意味であるとは言い切れませんが、例えばこのプロジェクトチームからは抜けてもらうとか、取引先との契約を解除するとか、

とにかく今の仕事はもう続けられないぞという最終宣告をするという意味ですね。

わかりやすく、ビジネスシーンでの「引導を渡す」=クビや退職を促すこと、と覚えておいてよいでしょう。

具体的な使い方は次項で確認していきましょう。

「退社」と「退職」の違いは?履歴書に書く時や電話対応はどっちを使う?
「退社」と「退職」の違いは?履歴書に書く時や電話対応はどっちを使う?「退社」と「退職」はどちらも仕事を辞めるときによく使われる言葉ですよね。 履歴書に職歴を書くときに、どちらを使ったらいいのかと迷っ...

「引導を渡す」の使い方

「引導を渡す」は、本来はお坊さんが死者の棺の前で引導を授けることを言います。

普段の生活やビジネスシーンなどでは、「あきらめるように最終的な宣告をする」という意味で広く使われます。

仕事をクビになるとか、恋愛で相手からフラれる、スポーツ選手などが契約解除される、医師から死の宣告を受けるなどなど、様々な場面で使われます。

いずれももうそれが最終的な宣告だ、という場面で使います。

例文で使い方を確認しましょう。

【例文】

  1. 彼は失敗ばかりしており、ついに上司から引導を渡された。
  2. 無能な社員には引導を渡すべきだ。
  3. デビューして10年経っても全く売れる気配がなく、近々社長から引導を渡されることになるだろう。
  4. 後半終了間際にシュートを決め、相手に引導を渡す2点目を挙げた。
  5. あの選手は今シーズン全く活躍の場がなく、監督から引導を渡される日も近そうだ。
  6. 祖父の容体が悪化し、「これ以上治療をしても助かる見込みはない」と医師から引導を渡された。

「引導を渡す」の言い換え表現

「引導を渡す」の言い換え表現には次のようなものがあります。

  • 最終宣告(最終的に告げ知らせること)
  • 死刑宣告(死刑を言い渡すこと)
  • お払い箱(使用人にひまを出すこと。いらなくなったものを捨てること)
  • 解雇(雇っていた人を一方的にやめさせること)
  • クビ(解雇のこと)
  • 馘首(首を切り落とすこと。転じて免職、解雇)
  • お役御免(ある役目をやめさせられること)
  • とどめを刺す(完全に息の根を止める。物事の急所を押さえて後で問題が生じないようにする)
  • 息の根をとめる(殺す。相手を完全に倒し活動できないようにする)

会社をやめさせることなら「解雇」や「クビ」などが一般的に使われます。

「死刑宣告」や「息の根を止める」などは殺してしまうようなかなりこわい言葉ですね。

使う場面に応じて色々な言葉を使い分けられるといいですね。

まとめ

「引導を渡す」は、最終宣告をするという意味で、色々な場面で使う言葉でした。

もちろん元々は死ぬ時にお坊さんから「引導を渡される」ことに由来していますから、いい意味ではないですね。

仕事をしていても「引導を渡される」ことにはなりたくないものですが、言葉の意味をしっかり理解して使ってみてくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。