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「感慨深いものがあります」
よくテレビでインタビューに答える人などが、このように言っているのを聞いたことはないでしょうか。
「感慨深い」、何か深い感じのことを考えているらしいとはわかりますよね。
「感慨深い」はどのように使えば良いのでしょうか。
スピーチなどでも使える便利な言葉ですので、あらためて意味や使い方をしっかり確認しておきたいと思います。
今回は、「感慨深い」とは?「感慨」の意味と使い方!についてご説明いたします!
「感慨」の意味
「感慨深い」は「かんがいぶかい」と読みます。
「感慨」は、「心に深く感じて、しみじみとした気持ちになること。また、その気持ち」という意味です。
「感慨」が「深い」ということですから、「感慨」の意味を調べてみましょう。
まず「感」は「感動」「感心」「感覚」などとよく使う漢字ですね。
「深く心が動くこと。心の動き」などという意味があります。
「慨」は「憤慨」などの「慨」です。
「慨」は「思うようにならないで恨み悲しむ。心が激する。心が揺さぶられる」という意味です。
「感慨」は「感慨深い」として使うことが多いです。
「感慨」は単に「感動」というよりも、「いろいろなことに思いを馳せてしみじみと感じている」、というニュアンスが強い言葉です。
四字熟語の「感慨無量」を簡単にしたのが「感無量」
他には「感慨無量」という四字熟語があります。
これは「はかり知れないほどの量」という意味の「無量」と組み合わさって、「深く身にしみて感じ、しみじみとした気持ちになること」という意味です。
感慨が計り知れないほど大きく、とても深く感じているということですね。
これを略したのが「感無量」です。
「感慨深い」は二重表現?
さて、「感慨」は「心に深く感じること」という意味でした。
これに「深い」がついたのが「感慨深い」ですね。
しかし、「感慨」の中にすでに「深く感じる」という意味があります。
ですので、「感慨深い」は二重表現に当たるのでは?と思う人もいるようです。
ですが、これは二重表現にはあたりません。
「心に深く感じる」という「感慨」に、さらに「深い」をつけることで、さらに深く感じたということを表しています。
「感慨があります」と言うよりも、「感慨深いです」「感慨深いものがあります」と答えた方が、よりしみじみと心に感じていると伝えることができます。
「感慨深い」の使い方
「感慨深い」は形容詞です。
「感慨深い⚪︎⚪︎」という形で使えますし、「感慨深く…」「感慨深くない」など、形容詞の活用に従った形で使うことができます。
使う場面を考えてみましょう。
「感慨深い」は、とてもしみじみと深く感じている意味なので、あまりなんでもないような時に使うと不自然です。
美味しいものを食べたとか、素敵なプレゼントをもらったとかいう時に「感慨深いです」と言われると唐突な感じがしますよね。
そのような場合は「感動しました」などでよいでしょう。
「感慨深い」は「それまでのことを振り返って、色々なことに思いを馳せて、しみじみと深く心に感じます」というニュアンスの言葉です。
ですので、例えば取り組んできたプロジェクトが成功して一段落したときであるとか、会社の記念式典のスピーチであるとか、異動や退職でそれまでの職場を去るときの挨拶であるとか、何かそれまでを振り返ってしみじみするような場面で使いましょう。
【例文】
- 山田さんには、私の新入社員時代に手取り足取り指導をしていただきました。その頃を思い出し、感慨深く思っております。
- ついにこのプロジェクトを完了させることができ、とても感慨深い。
- 先生の感慨深いお話を聞いて、とてもためになった。
- 長年の願いが叶い、感慨深いものがある。
「考え深い」は?
「感慨深い」は「考え深い」と混同されることがあります。
「考え深い」は「思慮深い。深く考えを巡らすさま」という意味の言葉です。
音が似ているので「感慨深い」ときに、「かんがえぶかいです」と言っている人もいますが、別の言葉ですので注意しましょう。
まとめ
「感慨深い」は、決して使わなくてはいけない言葉ではありません。
「感動」でいいときもあるでしょうし、「深く心に感じました」「しみじみと感じました」などと言ってもいいわけです。
しかし、「感慨深い」という言葉を知っていれば、コメントするときに表現が広がりますよね。
日本語にはこうした便利な言葉がたくさんあります。
ぜひ適した場面で使ってみませんか。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!