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言葉の意味と使い方

「帰趨」の意味と使い方!帰趨本能と帰巣本能どっちが正しい?

「帰趨」の意味と使い方!帰趨本能と帰巣本能どっちが正しい?

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「帰趨」という言葉をご存知でしょうか。

見聞きしたことはあるけれど、意味はなんとなく判断しているという人も多いのではないでしょうか。

「趨」の字がちょっと見慣れなくて、読み方がわからないということもあるかもしれませんね。

新聞などでもよく出てくる言葉ですから、この機会に意味や使い方を理解しておきましょう。

今回は、「帰趨」の意味と使い方!帰趨本能と帰巣本能どっちが正しい?についてご説明いたします!

「帰趨」の意味

「帰趨」は「物事が落ち着くところ。行き着くところ」という意味です。

「きすう」と読みます。

「きしゅ」と読むこともありますが、一般的には「きすう」です。

「帰趨」の「帰」は「帰る」「あるべきところにおさまる。落ち着く」などの意味があります。

「趨」の方は普段あまり使わない漢字かもしれませんが、「はしる」「おもむく。目的に向かっていく」「はやい。速やか」という意味があります。

「帰趨」はある方向に進んでいく物事が、最終的にある一つのところに落ち着くということを意味する言葉です。

>>「帰結」の意味と使い方!「結果」との違いは?【類義語・対義語・例文】

「帰趨」の使い方

「帰趨」は物事が行き着くところという意味で使います。

例えば「勝敗の帰趨」として、その勝負の最終的に行き着くところという意味で使います。

「帰趨が決まる」「帰趨を見守る」「帰趨を決する」などいろいろな言い回しがあります。

また、「帰趨する」(ある物事が落ち着く)といった使い方をします。

やや難しい印象のかたい言葉なので、文章語として使われることが多いです。

演説やインタビューなどのコメントでは口頭でも使われますが、気軽な日常会話ではあまり使わない言葉です。

【例文】

  1. 勝敗の帰趨を見届けよう。
  2. もはやこの戦いの帰趨は明らかだ。
  3. なかなか停戦交渉の帰趨が見えない。
  4. 大統領選挙の帰趨が定まる。
  5. 政府は世論の帰趨を慎重に見極めるべきだ。
  6. この問題の帰趨するところがどこになるのか予想がつかない。

「帰趨本能」と「帰巣本能」どっちが正しい?

「帰巣本能」という言葉がありますが、「帰趨本能」という言葉もネットなどでも見かけることがあります。

どちらが正しい使い方か、わかりますか?

正解は、「帰巣本能」の方です。

「帰趨本能」は「帰巣本能」から生まれた誤字なんです。

「帰巣本能」は動物などが遠くから自分の巣に帰ってくることができる本能のことで、「きそうほんのう」と読みます。

  • 「帰趨」は物事が落ち着くところという意味なので、動物が巣に帰り着くというイメージと合う
  • 「帰巣」の「きそう」という読みと「きすう」が似ている
  • 「巣」は「す」と読むことが多いので「きすほんのう」→「きすうほんのう」と勘違いした

このような理由からだと思われますが、「帰巣本能」を「帰趨本能」と書いたり、「きすうほんのう」と発音したりしてしまうことがよくあるようです。

他にも「帰省本能(きせいほんのう)」などの間違いも多いので、気をつけて正しく「帰巣本能(きそうほんのう)」と覚えておきましょう。

「帰趨」の類義語

「帰趨」の類義語には次のようなものがあります。

  • 帰着(いろいろの過程を経て最終的に落ち着くこと)
  • 帰結(いろいろな議論や行動などが最後に落ち着くこと)
  • 帰する(ある一つのところに落ち着く。最後にはそうなる)
  • 動向(個人・集団の動いていく方向や傾向)
  • 趨勢(物事の動向や成り行き)
  • 潮流(時勢の動き)
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「帰趨」の対義語

「帰趨」の対義語は特にありません。

文脈により、

  • 出発、出発点(物事を始めること)
  • 発生(起こること。生ずること)
  • 起因(それが原因で何かが起こること)
  • 前提(ある物事が成り立つための条件となること)

といった言葉が反対の意味になるでしょう。

まとめ

「帰趨」は物事の行き着くところという意味でしたね。

少し難しい言葉ですから、今まで使ったことがなかった人もいるのではないでしょうか。

「帰巣」や「帰省」といった字や音の似た言葉もありますので、混同には要注意ですね。

「帰趨」はニュースやビジネスシーン、また文章中ではしばしば使われます。

ビジネスの話題や時事問題なども理解しやすくなりそうですから、ぜひ覚えておきたい言葉ですね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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