※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
「冬の催しが軒並み中止に」「IT関連の株価が軒並み下落」
この「軒並み」という言葉、ニュースや新聞、ビジネスシーンでもよく使われています。
「軒並み中止」「軒並み上昇」「軒並み拡大」などなど、いろいろな場面で「軒並み○○となった」という使い方をします。
どのような意味があるのか、具体的な使い方なども合わせて調べてみました。
今回は、「軒並み」の意味と使い方!「軒並み中止」とは?【類義語・例文】についてご説明いたします!
「軒並み」の意味
「軒並み」は「家が軒を連ねて並んでいること」「並んでいる家の一軒一軒」「どこもかしこも。どれもこれも」と言う意味です。
「のきなみ」と読みます。
「軒」というのは、家の屋根の端の、建物の外側に張り出た部分のことです。
最近は軒のない家も多いですが、昔の家は大抵軒があり、屋根の高さも同じぐらいでしたので、家々が並んでいると、軒がほぼ同じ長さで並ぶということになります。
どの家も同じように揃って並んでいるということで、「家が並んでいること」「並んでいる家の一軒一軒」、そしてそこから家に限らず「どれも同じように、どれもこれも」という意味でも使うようになりました。
「軒並み○○だ」などと言う場合は、この三つ目の意味になります。
「軒並み」は、「どこもかしこも」「どれもこれも」「おおむね」といった意味であると理解しておきましょう。
「軒並み」の使い方
「軒並み」には、文字通り「軒が並んでいる様子」ということで、「一軒一軒」などの意味もあります。
ですが、「軒並み」が会話などで出てくるときは、家についての話などでない限りは大抵「どれもこれも」「どこもかしこも」といった意味で使われています。
どの意味で使われているかは文脈から判断できるでしょう。
「どれもこれも」の場合は、副詞的に「軒並み○○だ」「軒並み○○している」などの使い方をします。
【例文】
- 城下町の古い軒並みを見学する。
- 尋ね人を軒並みに聞いて回る。
- 百貨店の株価は軒並み上昇している。
- 自動車メーカーの売り上げが軒並み減少した。
- 公共料金が軒並み値上げされた。
最初の二つは「家々の並び」「一軒一軒」の意味で、後の三つが「どれもこれも」という意味になっています。
「軒並み中止」とは?
「軒並み」の使い方の中でも、よく見聞きするのが「軒並み中止」です。
昨今は新型コロナウイルスの影響で、楽しいイベントや学校行事、各種会合などなどさまざまなものが「軒並み中止」になっているということで、ニュースなどでもしょっちゅう「軒並み中止」が使われています。
この「軒並み中止」は「ほとんど全て中止」という意味で使われています。
【例文】
- 今年の花火大会は軒並み中止が決定している。
- 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、大会場のコンサートは軒並み中止となった。
「軒並み」は「一つ残らず全て」ではない?
「軒並み」は「どれもこれも」と言う意味なので、「全て」という意味になるわけですが、実際には一つの例外もなく全て、という意味では使われていないことも多いので注意が必要です。
例えばほぼ全てが中止で、でも中には行われたものが一件ぐらいはある、というような時にも「軒並み中止」は使われています。
家の「軒並み」を見るときも、家の軒を一軒ずつ見るわけではなく、ずらっと続いた様子を見て「軒並み」だなぁと判断すると思います。
言葉の「軒並み」もそれと同じで、中には例外もあったとしても、全体の傾向が同じであれば「軒並み」を使うことが多いのです。
ですので、ニュースなどで「軒並み○○です」と言われていても、かならず100パーセントそうである、とは言い切れないので気をつけましょう。
「軒並み」の類義語
家々という意味での「軒並み」は「家並み」や「一軒一軒」などと言い換えられるでしょう。
「どれもこれも」という意味での「軒並み」の類義語には次のようなものがあります。
- 全て(ある物や、ある事の全部)
- 一様に(全部同じようすであること)
- 大体において(細かい点を除いた主要な部分において。おおよそ)
- 概して(大体において。一般に)
- どれもこれも(多数のものが一様に同じ状況にあるさま)
- おしなべて(全体にわたって。 一様に。概して)
- 全体的に(あることがらをひとつのまとまりとしてとらえるさま。大体のありさま)
- まんべんなく(全体に余す所なく行き渡っている様子)
まとめ
「軒並み」は家々の軒が並んでいることからできた、「どれもこれも」「ほとんど全て」といった意味の言葉でしたね。
「軒並み中止」「軒並み値上げ」など、身の回りのニュースや会話にも出てくる言葉ですので、ぜひ理解して使ってみてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!