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「ボタンを押下してください」
「エンターキーを押下します」
この「押下」という言葉、何かの説明書やオンラインマニュアルなどにもよく書かれている言葉です。
「押下」の意味は?読み方は「おうげ?」「おうした?」など、迷ってしまう人も多いかもしれません。
読み方や意味、似た言葉の「クリック」との違いもまとめてみました。
今回は、「押下」の読み方と意味は?「クリック」を日本語で言いたい時に使える?についてご説明いたします!
「押下」の読み方と意味
「押下」は「おうか」と読みます。
意味は、「押し下げること」です。
字の通りの意味ですね。
「押下」は押し下げることで、特に、「操作ボタンやキーボードのキーなどを押すこと」という意味で使われます。
「押下」の使い方
「押下」はボタンやキーボードのキーを押すという意味で使います。
「押下する」という形で使います。
「ボタンを押下する」という場合は「ボタンを押す」ということですね。
何かの取扱説明書などに「押下したまま○○してください」とあれば、そのボタンやキーを押し下げたまま○○する、ということになります。
話し言葉としては少し堅苦しく、また「謳歌」などの同音異義語もありますので通じにくいかもしれません。
「押下」は書き言葉や、何かの操作を教える時などに使うことが多い言葉です。
【例文】
- 全ての質問に回答したら、「終了」ボタンを押下してください。
- 「ファイル」を押下して「保存」を選んでください。
- コントロールキーを押下しながら「C」のキーを押すとコピーされます。
- このボタンを押下するとプログラムが実行されます。
「クリック」を日本語で言いたい時に使える?
「押下」は、よく「クリック」の代わりに使われている言葉です。
「エンターキーを押下してください」「URLを押下してください」などと言います。
「押下」は「クリック」の日本語版のようですね。
ですが、正確には「押下」と「クリック」には意味の違いがあります。
「クリック」とは
「クリック」は「マウスなどのボタンを押して離す操作のこと」です。
パソコン画面のアイコンやメニューを選ぶ時、マウスでポインターをそこに合わせてカチッとしますよね。
カチッと1回するのが「クリック」で、カチッカチッと2回するのは「ダブルクリック」と言います。
2つボタンのマウスでは、左側のボタンを押すのが「クリック」、右側を押すのは「右クリック」と言います。
最近はマウスを使わない、タッチパッド式のパソコンや、タブレットやスマホを使う人も多く、マウスによる「クリック」をしないことも多いですね。
その代わりに、タッチパッドやディスプレイをトンと軽く叩いて操作しますが、これは「タップ」と言います。
「押下」と「クリック」の違い
「押下」と「クリック」の違いは、
- 「押下」は「ボタンやキーを押し下げること」
- 「クリック」は「ボタンを押して離すこと」
となります。
「クリック」は、ボタンを押した時ではなく離す時に操作されるものなので、「押して離す」という一連の動作のことを指します。
それに対して「押下」は「離す」という意味は含まれておらず、「押し下げる」ということになります。
簡単に言うと「押す」だけであれば「押下」、「押して離す」のであれば「クリック」という使い分けになります。
キーボード上のキーを押す時は「押下」で、画面上のアイコンなどを押す時は「クリック」という使い分けができます。
「クリック」を日本語で言いたい時に使える?
上記のように「押下」と「クリック」は同じではありません。
厳密には、画面上のアイコンなどを「押す」だけでは操作できず、「クリック」して「押して離す」ことではじめて開くことができます。
ですので、言葉の意味としては「クリック」=「押下」ではありませんので、「クリック」の日本語版として「押下」を使うことは不適切です。
次のような例文を見ると、「押下」=「クリック」ではないことがわかりやすいでしょう。
【例文】
- 不要なファイルをコミ箱に入れる時は、ファイルをクリックして選択し、マウスボタンを押下してそのままゴミ箱までドラッグします。
カチッとする「クリック」と、ボタンを押し下げたままにする「押下」という違いがありますね。
実際には「押下」=「クリック」として使われていることも多いのですが、きちんと意味を調べるとこのように違いがあります。
「押下」の類義語
「押下」の類義語には次のようなものがあります。
- 押し下げる
- プッシュ
- 押す
まとめ
「押下」はボタンなどを押し下げることでしたね。
スマホやタブレットを多く使う人はあまりしない動作かもしれませんが、仕事でパソコンを使う時にはよく見聞きする表現です。
「クリック」との違いも合わせてしっかり覚えておきたいですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!