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言葉の意味と使い方

「狂気の沙汰・正気の沙汰」の意味は同じ?「沙汰」の使い方と語源を解説!【例文つき】

「狂気の沙汰・正気の沙汰」の意味は同じ?「沙汰」の使い方と語源を解説!【例文つき】

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「沙汰」という言葉、あまり意味がわからないという人も多いかもしれませんね。

ですが、ビジネスシーンや日常、ニュースや本の中など様々な場面で、色々な形で使われている言葉です。

「狂気の沙汰」とか「正気の沙汰」といった言い回しもあり、同じような状況で使われますが、意味も同じなのでしょうか?

その他、「沙汰」には広い意味がありますので、詳しく調べてみました。

今回は、「狂気の沙汰・正気の沙汰」の意味は同じ?「沙汰」の使い方と語源を解説!【例文つき】についてご説明いたします!

「沙汰」の意味

「沙汰」は「物事を処理すること。善悪や是非を論じて定めること」「通知」「便り」「うわさにすること」「問題となるような事件」などの意味があります。

「さた」と読みます。

色々な使い方がありますが、特に「物事の善悪や是非などを論じて定めること」という意味で使うことが多いです。

「狂気の沙汰」とか「正気の沙汰」という場合は、「問題となるような行為」といった意味で使われています。

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「沙汰」の語源

「沙汰」の語源は、「砂から砂金をより分ける」ということです。

「沙」は「砂」ということで、「汰」は「より分ける、洗って分ける」ということです。

砂金の取れる川などでは、砂を洗って、その中から砂金を取り出します。

たくさんあるものの中から、価値のあるものを選んで取り出すということですね。

そこから、善悪をより分けるという意味で使われるようになりました。

そして、「処置すること」や「便り」「噂になるような行為」など、意味がどんどん広がっていったわけですね。

「沙汰」の使い方

「沙汰」は上で述べたような色々な意味、使い方がある言葉です。

「○○の沙汰」「○○沙汰」といった使い方も多く、さまざまな文脈で出てきます。

例文で意味や使い方を確認しておきましょう。

【例文】

  1. そんなことをするなんて、正気の沙汰ではない。(正気の沙汰=正常な判断)
  2. 地獄の沙汰も金次第。(地獄の裁判も金の力で有利になる。そこから、この世はすべて金の力で左右されるという例え)
  3. 例の計画が沙汰止みになった。(沙汰止み=計画が中止となること)
  4. 彼からこのところ何の音沙汰もない。(音沙汰=便り、連絡)
  5. ご無沙汰しております。(ご無沙汰=長い間訪問や音信をしないこと)
  6. 彼女が現役引退するという話が取り沙汰されている。(取り沙汰される=世間で口々に噂される)
  7. 店でトラブルがあったが、店長は警察沙汰にしたくないと言っている。(警察沙汰=警察が介入する事態)

同じ言葉とは思えないほど使い方がバラエティに富んでいますね。

「善悪や是非の判断」「便り」「噂」「問題になるような事件・行為」という基本的な意味を覚えておくとともに

  • 地獄の沙汰も金次第
  • 狂気の沙汰・正気の沙汰
  • 沙汰止み
  • 音沙汰、ご無沙汰
  • 取り沙汰される
  • 警察沙汰、恋愛沙汰など

といった、よく見聞きするような「沙汰」の使い方も覚えておくとよいでしょう。

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「狂気の沙汰・正気の沙汰」の意味は同じ?

色々な使い方があった「沙汰」ですが、「狂気の沙汰」と「正気の沙汰」は緊迫した雰囲気の言葉ですが、同じような場面で使われるイメージがありますね。

ですが、「狂気の沙汰」と「正気の沙汰」は同じ意味ではありません。

  • 「狂気の沙汰」は「そのも雄琴や様子が狂気を孕んでいる、常軌を逸しているようなさま」
  • 「正気の沙汰」は「正常な判断、まともな決定」

となります。

つまり、「狂気の沙汰」と「正気の沙汰」は対義語です。

「狂気の沙汰」が気持ちが一時的に昂り狂気のようになるさま、「正気の沙汰」はまともな判断をするようなさまということで、正反対です。

「狂気の沙汰」と類義語になるのは、「正気の沙汰ではない」です。

「狂気の沙汰」というと、狂っている、異常であるという意味ですから、人に対して言うにはかなりきつい表現です。

「正気の沙汰じゃない」と言ったほうがまだしも婉曲と言うか、きつさが和らぐかもしれませんね。

また、「正気の沙汰」はこのように「正気の沙汰ではない」などの否定形で使い、正常ではない、つまり「狂気の沙汰である」ことを表します。

「正気の沙汰だ」という使いかたはしません。

【例文】

  1. 君のやったことは狂気の沙汰としか思えない。
  2. 君のやったことは正気の沙汰とは思えない。

「沙汰」の類義語

「沙汰」の類義語には次のようなものがあります。

【「通知」の意味で】

  • 下知(上から下へ指図すること。命令)
  • 下命(命令をくだすこと。いいつけ)
  • 指令(指図。命令)

【「便り」の意味で】

  • 便り(何かについての情報。手紙。知らせ。)
  • 知らせ(告げ知らせること。その内容)
  • 消息(人や物事の、その時々のありさま。動静。状況。事情)
  • 音信(手紙などによる連絡。便り)

【「狂気の沙汰」の類義語】

  • 乱心(心が乱れ狂うこと)
  • 気が狂う(精神状態が普通でなく異常な状態になる)
  • どうかしている(態度などが普通と違っている。変だ)

まとめ

「沙汰」には色々な使い方がありましたね。

「狂気の沙汰だ」や「音沙汰がない」「警察沙汰になる」など、使う場面や文脈により、「沙汰」の意味は様々です。

その時々に応じて適切な意味で解釈しましょう。

ぜひ理解して、使ってみてくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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