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「殺伐」という言葉を耳にしたことはありますか?
「殺伐とした雰囲気」などと使われることが多いです。
書籍や新聞はもちろんですが、今時のテレビやネットでも結構頻繁に使われている言葉です。
「殺」とか「伐」とか、ちょっと怖い漢字が組み合わさった熟語ですよね。
なんとなくよくない感じの意味だとはわかると思いますが、いざ説明しようと思うと難しいのではないでしょうか。
今回は、「殺伐」の意味は?「殺伐とした雰囲気」ってどういう状態?についてご説明いたします!
「殺伐」の意味
「殺伐」の「殺」は「殺す」という字ですね。
「伐」は「きる」「敵をせめる、うつ」という意味の字です。
「伐」を使った熟語には「伐採」「征伐」「討伐」などがあります。
この二つの字が合わさった「殺伐」は、「殺気が感じられるさま。人を殺傷するぐらい気風が荒々しいこと」という意味です。
殺したり斬ったりするぐらい殺気だった様子ということですね。
といっても、本当に人に斬りつけるときに使う言葉というわけではなく(笑)、それぐらい荒んだ状態であるということを表しています。
【例文】
- 殺伐とした世の中だ。
- 戦乱が続き、殺伐な気風の時代であった。
- 殺伐としたニュースを聞き、心が痛んだ。
「殺伐」の類語
「殺伐」の意味はわかりましたね。
耳にすることは多いですが、自分で口に出して「殺伐」と使うことがあまりないという人もいると思います。
「殺伐」に似た言葉、言い換えられる言葉をいくつか挙げておきます。
使い方や意味にそれぞれ少しずつ違いがありますので、場面に適した言葉を選んで言い換えるようにしましょう。
- 「殺伐な」の類語…殺風景な、荒々しい、荒んだ、険しい、寒々とした など
- 「殺伐さ」の類語…酷薄さ、残忍さ、無残、荒々しさ など
「殺伐とした雰囲気」とは?
「殺伐」は、よく「殺伐とした雰囲気」というように使われます。
「殺伐とした空気」ということもあります。
「殺伐」は「殺気が感じられるさま」「気風が荒々しい」というような意味でしたから、そのような雰囲気という意味ですよね。
「殺気」といっても、何かの試合や戦いのような場面で使われるというわけではなく、一般的に悪い雰囲気のときに使われる表現です。
悪い雰囲気とは、「嫌な雰囲気」「険悪な雰囲気」「重苦しい雰囲気」「居心地の悪い雰囲気」といった状態のことです。
さらに、そこに「一触即発」「緊迫」といった、何かが起こりそうな緊張した状態を足したような感じといえばよいでしょうか。
口語的に言えば「ピリピリした雰囲気」というのが近いですね。
【例文】
- 室内には殺伐とした雰囲気が漂っていた。
- 周囲の殺伐とした雰囲気を意に介さず、彼はのんきに弁当を食べていた。
- 殺伐とした空気が流れる中、私は意を決して口を開いた。
- この殺伐とした雰囲気をなんとか改善していかなくてはいけないと思います。
ちなみに、「殺伐とした」は「職場」についてよく使われる表現でもあります。
「殺伐」をインターネットで調べようとすると、「殺伐 職場」と検索候補に出てくるほどです。
職場で、仕事が忙しくてみんながイライラしていたり、人間関係がうまくいかず険悪な雰囲気になっていたり、といったことからくるギスギスした暗い雰囲気を「殺伐」と表現しているんですね。
あまり出会いたくない雰囲気ではありますが(笑)、単に「職場の雰囲気が悪い」というよりも「殺伐」という言葉を使うことでピリピリ感、ギスギス感がよく出ていますよね。
「殺伐」の対義語は?
「殺伐」はかなり緊迫した悪い雰囲気を表す言葉でした。
職場においてもプライベートにおいても、「殺伐としていない」雰囲気をめざしたいものですよね。
「殺伐」の対義語としては、「ほのぼの」「安らぎ」「心温まる」「やすらぐ」「穏やか」といった言葉が考えられます。
「殺伐とした雰囲気の職場」の反対であれば「ほのぼのとした心地よい雰囲気の職場」といったところでしょうか。
どちらがいいかというと…言うに及ばずですね。
まとめ
「殺伐とした雰囲気」がどんな雰囲気か、わかっていただけましたか?
あまり身近に漂わないほうがよい雰囲気ですから、「殺伐」という言葉を使う機会は少ないに越したことはないですよね。
でも、何かの機会に使う際には、ぜひ思い出して参考になさってくださいね。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!