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「疎外される」「疎外感」などと使われる「疎外」という言葉があります。
この「疎外」は、どういった状況で使う言葉かご存知でしょうか。
似た言葉「孤独感」との違いもあわせて調べてみました。
今回は、「疎外」の意味と使い方!「疎外感」とは?「孤独感」との違いも解説|例文についてご説明いたします!
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「疎外」の意味
「疎外」は「嫌ってのけものにすること」という意味です。
「そがい」と読みます。
「疎」は「うとむ」という意味です。
哲学用語としては、「人間が自ら作り出した事物や思想などが、逆に人間を支配するような疎遠な力として現出すること。また、その中で人間が本来あるべき自己の本質を喪失した非人間的状態」という意味で用いられます。
あるものから生じたものが、生じた元であるものと対立・支配の関係になるということですね。
しかしながら、これは哲学や社会学に関する話題など、限られた文脈でしか用いることのない使い方でしょう。
一般的には「疎外」は「嫌ってのけものにする」「よそよそしくして近づけない状態にする」といったことを表します。
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「疎外」の使い方
「疎外」は、嫌ってのけものにする、よそよそしくして近づけないという意味で使います。
- 疎外する
- 疎外される
- 疎外感
といった使い方をします。
会社や学校などいろいろな組織・集団において、仲間はずれにする(される)ということを指して使います。
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「疎外感」とは?
「疎外感」は「周りの人から自分が排除されていると感じる感覚」のことです。
「疎外されている感覚」ということですね。
周囲から必要とされていない、みんなから嫌われてのけものにされている、仲間に入れないといった、集団の中で一人ぼっちだと感じるような状態のことを指して使います。
- 疎外感を覚える
- 疎外感を味わう
- 疎外感がある
などと使います。
なお、「疎外感を感じる」と使われることも多いですが、これは厳密には「感」が重なっているので重言にあたります。
ただし、「違和感を感じる」などもそうですが、一般的に使われている表現ですので、使用しても間違いではありません。
「孤独感」との違いは?
「疎外感」と似ているのが「孤独感」です。
どちらも孤独、ひとりぼっち、仲間がいないといった感じのことを表します。
この違いは次のようになります。
- 「疎外感」は集団の中で感じるもの
- 「孤独感」は一人でも感じるもの
「疎外感」は、集団の中でのけものになる、周りのみんなから嫌われてよそよそしくされるということです。
その結果として一人ぼっちだと感じるわけです。
「職場で疎外感を味わう」とか「クラスのみんなの会話において疎外感を覚える」といった使い方をします。
一方の「孤独感」は「グループから排除される」という意味はないので、一人でいる人についても使えます。
集団においても、一人の場合も使えるということです。
「職場で孤独感を覚える」ということもありますし、「一人暮らしで孤独感を抱えている」ということもあるわけです。
「疎外感」と「孤独感」はどちらも仲間や相手がいなくてひとりぼっちで寂しいという点は同じですが、このような使い方の違いがあります。
「疎外」の例文
- 彼は転校先でクラスに馴染めず疎外感を抱いている。
- 周囲から疎外されていると感じることがある。
- 古くからのメンバー同士で結託し、新参者を疎外する。
- 彼女は職場で疎外感を覚えている。
「疎外」の類義語
「疎外」の類義語には次のようなものがあります。
- 排除(押しのけ取り除くこと)
- 排斥(受け入れられないとして、押し退け退けること)
- 村八分(仲間はずれにすること)
- 仲間はずれ(仲間に加えられないこと)
- 忌避(嫌って避けること)
- 敬遠(表面では敬う態度で、実際にはかかわりを持たないようにすること)
- 疎遠(行き来や文通が絶えて親密さに欠けること)
- 差別(差をつけて扱うこと。区別すること)
「疎外」の対義語
「疎外」の対義語には次のようなものがあります。
- 受容(受け入れること)
- 寵愛(非常に可愛がり大事にすること)
- 溺愛(盲目的に愛し可愛がること)
- 受諾(引き受けること)
まとめ
「疎外」は「嫌ってのけものにすること」という意味です。
会社や学校、家族、いろいろなグループなど集団において、仲間はずれになり排除されているということを表します。
「疎外感」と「孤独感」は似ていますが、「集団からの排除」「仲間はずれ」という意味があるのが「疎外感」です。
何かと使われる言葉ですので、ぜひ知っておいてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!