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最近の海外赴任は出世コースではない?フランスに赴任して感じた赴任に向いている人といない人

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南フランスのアキテーヌ地方という地域の比較的小さな町に2年と10ヶ月当時海外赴任していました。

気候は温暖で、人柄もいい町だったと思うのですが、言葉はフランス語、スペイン語がほとんどで、年配の方になると英語もあまり通じないという町でした。

そこに、日系企業の工場があり、そこに生産管理のマネージャーとして赴任していました。

ここでは海外赴任に選ばれる人はエリートの出世コースなのか、また赴任に向いている人と向いてない人、家族帯同についてなどお話したいと思います。

海外赴任に向いている人、いない人とは?今はエリートの出世コースではない?

海外赴任に対して、昔はエリートの出世コースといったような意味合いがあったように思いますが、最近の新入社員世代では全くそうではないと聞きます。

たしかに昔は海外赴任に選ばれる人は、国内で仕事の評価が高く、たとえ言葉や文化が違った場所に赴いても、

「日本式ノウハウや技術の伝道師」という使命の元、強い意志を以て赴任するタイプの人が多かったように思います。

つまり、自分を曲げないこと、日本本社の意図を正確に伝えられることが何よりも重要でした。

しかしその一方で海外赴任は生活そのものの移転だという現実があります。

会社では部下や同僚、上司に囲まれ、得意の仕事を行っていればいいのに対して、仕事を離れた瞬間、買い物、役所での手続き、郵便局や銀行、病院の利用など日本と異なる手続きと言語に相対しなければならず、時には自分の想いが通じないことでまるで自分が現地の赤ちゃん以下のように落ち込んでしまうことがあります。

特に私のいた南フランス、それも都会ではない田舎町では、現地の人が学校で習う第2外国語がスペイン語やドイツ語で、もともと英語もほとんど通じませんでしたから、

レストランに行って、日本では味わえないような料理を注文しようにもそれを言葉で説明できず、しぶしぶ簡単に通じる料理ばかりを注文してしまって食事がたのしくなくなってしまうようなことは何度もありました。

そんな経験を繰り返しながら、それでも言葉をそれこそ本気で習う、会社でももう日本語にも英語にも頼らず、とにかく聞いてくれようとする人がいる環境を最大限利用して数か月も頑張ると、元の自信が取り戻せるものと思います。

このことから、海外赴任に向いている人というのは気持ちを強く持てることも大事ですが、それを前向きに、かつ融通が利くタイプの人に向いていると言えます。

意志が強いだけだと、自信をなくしたときには心がポッキリ折れてしまい、もう「早く日本に帰りたい」「日本と違ってこの国は」とその国のネガティブなことばかり敏感になってしまいます。

同僚も、町の人も同じ人間、喜怒哀楽もあれば感動や尊敬の対象も同じだと思えば、きっと突破口が見つかります。

一度コミュニケーションがうまくいき始めると、語学の上達と同時に人間関係も一気に好転するように感じられます。

実際は、周りの人はそれほどの敵意などもっていないし、バカにされてもいないし、自分も一人の人として見てくれているうえに、日本という現地の人にとっても未知の国からきた興味深い人としていい関係を保てるようになるのです。

家族は帯同のほうがいいの?

これはやや難しいテーマです。

会社というそもそも好意的に感じられる環境がある自分に対し、家族は「一歩家を出ればそこは異文化の外国」なのです。

配偶者(多くの場合奥様)が同じように意志を強く、かつ融通が利くタイプかどうかによって、帯同の是非は変わります。

それに対して、子供さんは実は奥様よりも適応力は高いものです。

個人を尊重してくれる国であれば、「他人と違うこと」は子供の世界では何の心配もいらないのです。

ご家族で海外赴任されているご家庭で、真っ先に語学をマスターするのはたいてい子供さんで、そのうち家族で出かけると子供さんが通訳されるご家庭も多いです。

一番やはり気をかけてあげるべきは奥様だということを覚えておいてほしいと思います。

奥様も赴任した旦那様と同じように気負い、落ち込み、加えて時折現地赴任妻のヒエラルヒーのプレッシャーも抱えながら、旦那様の仕事中の時間を過ごされているのです。

日本と異なり、勤務時間後や休暇のときのオンオフははっきりしているので、早く帰ってご家族で「今日発見した現地の生活や文化」をネタに会話されるのがもっとも海外赴任に向いているご家族の姿なのだと思います。

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