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「大過なく」は、ビジネスシーンや挨拶文などでよく使われる言葉です。
若い人にはあまり馴染みのない言葉かもしれませんが、いろいろな場面で使える言葉ですので、ぜひ意味を理解して覚えておきましょう。
今回は、「大過なく」の意味と使い方の例文(台風や病気など安否・退職の挨拶など)についてご説明いたします!
「大過」の意味
「大過」は「大きな過ち。大変な失敗」と言う意味です。
「大きな過ち」と書きますから、その通りの意味ですね。
「大過なく」という形で使うことが多く、これで「大きな過ちがなくて」「無事に・平穏に」といった意味になります。
「大禍」との違い
似た言葉に「大禍」があります。
「大禍」は「大きなわざわい」「大きな災難」という意味です。
どちらもない方がいいという点では同じですが、「たいかなく」という場合は一般的に「大過なく」と表記し、「大禍なく」は誤用とされています。
「大過」の使い方
「大過だ」などの形ではなく、「大過なく」「大過ない」といった形で使われることが多いです。
「大過」がないということで、大きな過ちや失敗をすることなくという意味を表します。
大きな失敗がなく平穏であるということは、また大きな成功も特にないという意味も含んでいますので、自分のことについて謙遜的に使うことが一般的です。
人に向かって「大過なく勤めてすごいですね」というような使い方はしないようにしましょう。
「大過なく過ごす」とは?
「大過」は「大過なく過ごす」などと使われます。
これは「大きな過ちや失敗などがなく、平穏に過ごす」という意味になります。
ある期間や物事について、ひどい失敗をしたり大きなトラブルに見舞われることなく、問題なく過ごしたという時に使います。
もちろん、明らかに何か問題が起こった時には使いません。
「大過」を使った例文
1、メール・挨拶
「大過なく」は、メールや手紙で挨拶として使えます。
相手の近況を尋ねるときに「お変わりありませんか」「いかがお過ごしでしょうか」といった言葉と同じように使います。
>>「案じております」の使い方!目上の人に使える?「心配しております」は?|例文つき
【例文】
- 朝晩は冷え込むようになってきましたね。皆様大過なくお過ごしでしょうか。
- 皆様いかがお過ごしでしょうか。私の方はおかげさまで大過なく過ごしております。
2、台風や体調などを心配してもらった時の返信
台風などの災害に遭ったときや、体調を心配してもらった時に「大丈夫ですか?」「何かあったら連絡ください」などとメールをもらうこともありますよね。
そのような時に、返信で「大過なく」を使って、無事である、問題ないということを伝えることができます。
お礼の言葉と共に使うとよいでしょう。
>>「お気遣い」と「お心遣い」の違いや意味と使い方!上司や目上の人に使う時は?【例文つき】
【例文】
- このたびはお気遣いいただきありがとうございます。おかげさまで大過なく過ごしております。
- あたたかいお言葉をありがとうございました。ご心配をおかけしましたが、近頃は大過なく過ごしております。
3、ビジネス
ビジネスシーンでも、「大過なく」はよく使う言葉です。
例えば、プロジェクトやまとまった仕事、イベントなどを大きな問題もなく無事に終えたという時に「大過なく終える」などと言います。
>>「つつがなく」の意味と使い方!「滞りなく」との使い分けは?【例文】
【例文】
- このイベントは3年ぶりの開催でしたが、大過なく終えることができて一同ほっとしております。
- 一時はどうなることかと思ったが、幸い大過なく仕事を終えることができた。
4、退職の挨拶
「大過なく」は、退職の挨拶で非常によく用いられます。
「大過なく勤め上げることができました」などの言い回しで、勤めている間、大きな失敗や過ちをおかすことなく勤め上げたということを表します。
特に勤務期間が長い定年退職時のスピーチや挨拶状でよく使われています。
【例文】
- 永い歳月、大過なく勤めさせて頂きましたことは、ひとえに皆様のご厚情の賜りと、深く感謝致しております。
- 在職中は皆様に公私ともにお世話になり、大過なく今日まで過ごすことができました。心より御礼申し上げます。
まとめ
「大過なく」は、大きな失敗や過ちをすることなく、無事に物事が終わった、平穏に過ごせたということを表して使います。
定年退職の挨拶として使われることが多いですが、その他にもメールなどの挨拶文や、仕事の報告などいろいろな場面で使うことができます。
ぜひ機会があれば使ってみてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!