「土脉潤起(土脉潤い起こる)」の意味や読み方と由来
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暦や季節の言葉を見ていると、「土脉潤起」という表現に出会うことがあります。
見慣れない漢字が使われているため、読み方や意味がわかりにくい言葉かもしれません。
今回は、「土脉潤起(土脉潤い起こる)」の意味や読み方、由来、時期、使い方についてご説明いたします!
目次
「土脉潤起(土脉潤い起こる)」の意味とは?
「土脉潤起(土脉潤い起こる)」は、春の雨によって大地が潤い、土の中の生き物や草木が動き始める頃という意味です。
七十二候では「土脉潤起」と表記されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 言葉 | 土脉潤起 |
| 読み方 | つちのしょううるおいおこる |
| 意味 | 春の雨が降り、寒さで固くなっていた大地が潤い始める頃 |
| 分類 | 七十二候の第四候、雨水の初候 |
| 時期 | 2月19日頃から2月23日頃 |
「土脉」とは、土の中にある気配や流れを表す言葉として理解するとよいでしょう。
冬の間、冷たく固まっていた大地が、春の雨によってやわらかく潤い始めます。
「土脉潤い起こる」は、地上に大きな変化が見える前に、土の中で春の準備が始まる様子を表しているのです。
「土脉潤起」の読み方
「土脉潤起」は、「つちのしょううるおいおこる」と読みます。
| 表記 | 読み方 | 補足 |
|---|---|---|
| 土脉潤い起こる | つちのしょううるおいおこる | 意味を読み下した表記 |
| 土脉潤起 | つちのしょううるおいおこる | 七十二候で用いられる表記 |
| 土脈潤起 | つちのしょううるおいおこる | 「脉」を「脈」と書く表記も見られる |
「脉」は「脈」の異体字・旧字体として使われることがあります。
そのため、資料によっては「土脈潤起」と書かれている場合もあります。
意味はいずれも同じで、春の雨によって大地が潤い、自然が動き始める頃を表します。
「土脉潤起」はいつの季節?
「土脉潤起」は、二十四節気の「雨水」の初候にあたります。
時期は、例年2月19日頃から2月23日頃です。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 二十四節気 | 雨水 |
| 七十二候 | 初候・第四候 |
| 時期 | 2月19日頃〜2月23日頃 |
| 前の七十二候 | 魚氷に上る(うおこおりをいずる) |
| 次の七十二候 | 霞始靆(かすみはじめてたなびく) |
雨水は、降る雪が雨へと変わり、積もった雪や氷が溶け始める頃とされる節気です。
この時期は、春に向けて田畑が潤い始めることから、昔は農作業を始める目安にもなりました。
「土脉潤い起こる」は、その雨水の始まりを告げる七十二候です。
「土脉潤起」の由来
「土脉潤起」は、雨水の初候として、春の雨が土を潤す様子を表しています。
| 言葉 | 由来・意味 |
|---|---|
| 土脉 | 土の中の気配や生命の流れを感じさせる表現。 |
| 潤い | 春の雨や雪解け水によって、大地がしっとりすること。 |
| 起こる | 眠っていたものが動き出すこと。 |
| 土脉潤起 | 春の雨で大地が潤い、自然が活動を始める頃。 |
七十二候は、もともと中国から伝わった暦です。
その後、日本の気候や自然に合うように改められ、現在の日本の七十二候として親しまれるようになりました。
「土脉潤起」も、日本の早春の風土に合った、しっとりとした季節感を表す言葉です。
中国の七十二候では別の表現だった?
「土脉潤起」は、日本の七十二候で使われている表現です。
もともとの中国の七十二候では、この頃は「獺魚祭(たつうおをまつる)」という候でした。
「獺」とはカワウソのことです。
カワウソが捕まえた魚を岸に並べる様子が、供え物を並べて祭るように見えることから、このような名が付けられたとされます。
| 区分 | 候名 | 意味 |
|---|---|---|
| 日本の七十二候 | 土脉潤起 | 春の雨で大地が潤い始める頃 |
| 中国由来の七十二候 | 獺魚祭 | カワウソが魚を岸に並べる頃 |
同じ時期でも、中国と日本では見える自然の様子が異なります。
日本の「土脉潤起」は、雪解けや春の雨、大地のぬくもりに目を向けた表現といえるでしょう。
春の土を表す季節の言葉
「土脉潤起」の頃には、春の土に関係する季節の言葉も多くあります。
冬の雪や霜に閉ざされていた地面が、少しずつ顔を出す様子は、春を待つ人々にとって大きな喜びでした。
| 言葉 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 春の土 | はるのつち | 春になり、やわらかく湿り気を帯びた土。 |
| 土恋し | つちこいし | 雪に覆われた土地で、土の見える春を待ち望む気持ち。 |
| 土匂う | つちにおう | 春の雨や雪解けによって、土のにおいが立つこと。 |
| 春泥 | しゅんでい | 春の雪解けや雨でできるぬかるみ。 |
| 雪間草 | ゆきまぐさ | 雪の間から芽を出した草。 |
春というと花や鳥に目が向きがちですが、土にも春の兆しは表れます。
「土脉潤起」は、そうした足元の小さな変化に気づかせてくれる言葉です。
「土脉潤起(土脉潤い起こる)」の使い方・例文
「土脉潤起(土脉潤い起こる)」は、日常会話でよく使う言葉ではありません。
ですが、季節の挨拶、手紙、俳句、エッセイ、暦の説明などでは、春の雨や雪解けを表す上品な表現として使うことができます。
| 場面 | 使い方の例 |
|---|---|
| 手紙・挨拶文 | 土脉潤い起こる頃となり、春の雨に大地のぬくもりを感じる季節となりました。 |
| 季節の文章 | 土脉潤い起こる季節、畑の土もやわらかく湿り始めます。 |
| 暦の説明 | 雨水の初候は「土脉潤起」といい、春の雨が大地を潤す頃を表します。 |
| 俳句・短文 | 土脉潤い起こる朝、雪間から小さな草がのぞいていた。 |
「土脉潤起」は漢字だけでは読みにくい言葉です。
「土脉潤い起こる」と雨水の七十二候
「土脉潤起」は、二十四節気「雨水」の最初の七十二候です。
雨水には、次の三つの候があります。
| 雨水の七十二候 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 土脉潤起 | つちのしょううるおいおこる | 春の雨で大地が潤い始める頃 |
| 霞始靆 | かすみはじめてたなびく | 春霞がたなびき始める頃 |
| 草木萌動 | そうもくめばえいずる | 草木が芽吹き始める頃 |
雨水の七十二候を見ると、まず大地が潤い、次に霞がたなびき、やがて草木が芽吹いていきます。
「土脉潤い起こる」は、その最初の段階として、春が土の中から始まることを教えてくれる言葉です。
まとめ
土脉潤起は二十四節気では雨水の初候にあたり、時期は例年2月19日頃から2月23日頃です。
「土脉潤起」は、花や鳥ではなく、土の中に始まる春をとらえた言葉です。
足元の土がやわらかく湿り、草木が芽吹く準備を始める。そんな小さな変化に気づくと、春をより深く感じられますね。
雨水の頃には、ぜひ「土脉潤い起こる」という美しい暦の言葉を思い出してみてくださいね。
