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「破天荒」という言葉、最近よく耳にしませんか?
昔からある言葉ですが、最近はテレビのバラエティ番組やネット記事、漫画など、比較的若い人が目にするような場でもよく登場します。
「破天荒」という漢字の字面や「はてんこう」という音も面白いですよね。
「破天荒な人」と言われる芸能人などを見て、なんとなく「破天荒」の意味はわかるような気がするという人も多いとおもいます。
ですが、実はこの「破天荒」は誤用されることがとても多い言葉なんです。
ぜひ正しい意味や使い方を知っておきましょう。
今回は、「破天荒」の意味と使い方!「破天荒な人」の性格とは?についてご説明いたします!
「破天荒」の意味
「破天荒」は「前人が成し得なかったことを行うこと」という意味です。
今まで誰もしなかったようなことをするということですから、「前代未聞」「未曾有」「前人未到」といった言葉で表すこともできますね。
「破天荒」の由来は、唐の時代、荊州という土地からは官吏登用試験の合格者が出たことがなかったため荊州は「天荒(未開の荒地)」と呼ばれていましたが、劉蛻という人が初めて合格して「天荒を破った」と言われた、という故事に基づいています。
>>【言葉の誤用】実は間違った意味で使われている日本語18選
「破天荒」の誤用
「破天荒」は一般的に「豪快」「大胆」「荒っぽい」といった間違った意味で使われることが多い言葉です。
テレビで「破天荒」と言われている芸能人なども、豪快であったり突飛な言動をしたりする人だと思います。
褒め言葉ではなく、大胆すぎる、乱暴者だといった、ネガティブな意味で使われることもよくあります。
ですが、これは間違った使い方なんです。
「破天荒」は「豪快、大胆」ではなく、「今まで誰も成し得なかったことを行うこと」という意味です。
本来は、前人未到の偉業を達成する、というようなポジティブな意味の言葉なのです。
「破天荒」の使い方
本来の使い方は、今まで誰も成し得なかったことをした立派な人を評していう言葉ということになります。
とても良い意味で使う言葉なんですね。
【例文】
- 彼はこの高校創立以来初めて○○大学に合格した破天荒な生徒だ。
- 製品開発における破天荒な試みが評価された。
- 今回の海外進出は、我が社にとって破天荒な大事業であった。
【まちがった例文】
- 彼はマニュアルを無視して勝手に自分のやり方で仕事を進めてしまう、破天荒な人物である。
- 母は破天荒な父にいつも苦労させられていた。
>>「奇特な人」の本来の意味は?嫌味になる?由来や使い方を解説
「破天荒な人」の性格とは?
「破天荒な人」とは、「今まで誰も成し得なかったことを成し遂げるような人」、ということになります。
「破天荒」は「豪快、大胆」という意味で誤用されることが多い言葉なので、「破天荒な人」というのも「豪快な人」「型破りな人」または「乱暴者」といった意味で使われることもあります。
確かに前人未到のことをするような人は豪快で大胆、型破りな人かもしれません。
ですが、あくまでも「破天荒な人」とは「今まで誰もできなかったことをする人」といういい意味ですので気をつけましょう。
「破天荒な人」はいい意味の言葉でした。
ですが、「破天荒」は何度も言うように非常に誤用の多い言葉です。
「あなたは破天荒な人ですね」と言うと、こちらは相手の成し遂げたことを褒めたつもりでも、相手は「荒っぽい人ですね」と悪い意味で言われたように受け取ってしまうかもしれません。
正しい意味を知って正しく使うことはとても大切ですが、相手が誤解していたらどうしようもありませんね。
面と向かって言う場合には「前人未到の」「先駆者」「パイオニア」「素晴らしい」などと言葉を言い換えるのも誤解を避ける一つの手ではないかと思います。
まとめ
「破天荒」は間違った使われ方をすることが多い言葉でした。
マイナスイメージで使われることもありますが、本来はとてもいい褒め言葉なんですね。
誤解を招かぬよう、使う際には注意が必要な言葉ではありますが、教養として正しい意味をきちんと覚えておきたいですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!