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言葉の意味と使い方

「二つ返事」は失礼?「一つ返事」とどちらで引き受けるのが良い返事?使い方を解説

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何かを頼まれたときに「二つ返事で」引き受ける、という表現を聞いたことがありませんか。

この「二つ返事」、正しい意味を知らないという人も多いようです。

「二つ返事」と聞くとどのようなイメージでしょうか。

「二つ返事」は失礼だと言う人もいますが、本当に失礼な言葉なのでしょうか。

また、よく似た言葉ですが「一つ返事」と言われることもあります。

どちらを使うのが良いのか、「二つ返事」と「一つ返事」の違いもきちんと確認しておきたいですね。

今回は、「二つ返事」は失礼?「一つ返事」とどちらで引き受けるのが良い返事?使い方を解説 についてご説明いたします!

「二つ返事」の意味と使い方

「二つ返事」は「『はい』を二つ重ねて返事すること」「ためらわずすぐに承知すること」と言う意味です。

「ふたつへんじ」と読みます。

一般的には2番目の意味で使われることが多いです。

つまり、文字通り「はいはい」と言う意味ではなく、「はい、わかりました!」「はい、承知しました!」などと、すぐに快く承諾するという意味で使うわけです。

「はい!」と答えて、またすぐに「はい!」と答えるぐらい、迷うことなく快く引き受けるというところからできた言葉です。

「二つ返事で引き受ける」といった形で使います。

「二つ返事」に「承知する」「返事する」という意味が含まれていますので、「二つ返事で承知する」「二つ返事で返事する」などと言うと二重表現のようになってしまいます。

例文

  1. 彼は忙しいのに、こちらのお願いに二つ返事で応じてくれた。
  2. 無理を承知で頼んでみたら、二つ返事で引き受けてくれた。
  3. あの人からの頼みなら、何をおいても二つ返事で引き受けるつもりだ。

 

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「二つ返事」は失礼?

さて、この「二つ返事」ですが、失礼な言葉なのではないかと心配になる人も多いようです。

返事が「二つ」というところが気になるポイントですよね。

結論から言うと、「二つ返事」自体は失礼な言葉ではありません。

返事が「二つ」なので、一回で快諾せず、迷ってから二回目でしぶしぶOKした、というような印象を持っていた人もいるかもしれません。

ですが、前に述べた通り「二つ返事」は「すぐに快諾する」という意味ですから、間違えないようにしましょう。

ただし、「二つ返事」のもう一つの意味には要注意です。

「はい、はい」と「はい」を二回かさねることは、場合によっては失礼に当たります。

もちろん「はい、はい」ということで相手からの頼みなどを気安く引き受けるという肯定的な意味もあります。

友人同士などでは「はいは~い!」などと言って、快くOKすることがありますよね。

親しみを込めた肯定として「はい、はい」を使っています。

ですが、「はい、はい」は不満を感じていて相手の発言を遮りたいときや、あまり真剣に話を聞いていなくて適当に返事をするときなどにも使われます。

ですから、例えあなたが肯定的な気持ちであったとしても、目上の人や上司などに何かを頼まれたら「はい、はい」という「二つ返事」は避けたほうがよいでしょう。

子供の頃、お母さんや先生から「はいは一回!」と怒られたことがありませんか(笑)?

やはり、「はい」は一回にしておくのがよいようです。

「一つ返事」とどちらで引き受けるのが良い返事?

「一つ返事で引き受ける」などというのもよく聞く言い回しですね。

「二つ返事」と「一つ返事」はどちらのほうが良い言葉なのでしょうか。

これは、「二つ返事」の方が正しい返事です。

じつは、「一つ返事」は「二つ返事」の誤用であり、「一つ返事」という言葉はありません。

これもやはり、「はいは一回!」というところから、返事が「二つ」というところに引っかかるものを感じて「返事は一つだろう」と考える人が多いからのようです。

平成23年に文化庁が発表した「国語に関する世論調査」では、「快く承諾する」と言う意味で正しい「二つ返事」を使う人が42.9パーセント、間違った「一つ返事」を使う人が46.4パーセントと逆転してしまっています。

二回返事をすることがよくないとされていることから、「二つ返事」の意味を誤解してしまう人が多いんですね。

そのような誤解から生まれたのが「一つ返事」というわけです。

本来の「二つ返事」よりも「一つ返事」を使う人が多いと言うことですから、「一つ返事」と聞く機会の方が多いかもしれませんね。

その時は「二つ返事の意味なんだな」と理解すれば良いでしょう。

「二つ返事」が正しい言葉なので、自分で使うときにはぜひ気をつけてくださいね。

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まとめ

なんと、「一つ返事」は誤用だったんですね。

本来の言葉よりも間違った言葉の方が一般的になるということも時々あるものです。

「御の字」とか「姑息」「敷居が高い」など、このサイトでもいくつかの例をとりあげています。

せっかく「二つ返事」の意味を確認しましたので、この機会にぜひ正しい使い方をしてみましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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