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「機微」という言葉を知っていますか?
主に人の心などについて「機微に触れる」などと使われますが、物事や個人情報などに関しても使われることがあり、ビジネスシーンでも何かと見聞きする言葉です。
今回は、「機微」の意味と使い方!「機微に触れる」「機微情報」とは?【類義語・例文】についてご説明いたします!
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「機微」の意味
「機微」は、「表面には現れない、微妙なおもむきや事情」という意味です。
「きび」と読みます。
「機微」の「機」は、機械の「機」ですが、心の動きや物事の働きを表す意味もあります。
「機転」とか「心機」といった熟語もありますね。
「微」は「微細」や「微妙」のように、非常に小さいことやはっきりしないことを表す漢字です。
このことから、「機微」は「心や物事の、非常に小さい動き」ということになります。
表面からは分かりにくい、人の心の繊細な動きや、物事の趣といったことを表す言葉です。
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「機微」の使い方
「機微」は、表面からは知れないような人の心の繊細な動きや、物事のおもむきといった意味の言葉です。
- 機微に触れる(人の心の微妙な動きを感じること)
- 機微を穿つ(人の微妙な心理を的確に表現すること)
- 機微を捉える(人の微妙な感情や物事の些細な変化に気づくこと)
- 機微に聡い(人の感情の変化や物事の些細な変化を感じることに長けていること)
- 機微に疎い(人の感情の変化や物事の些細な変化を感じることができない、鈍感であること)
といった使い方をします。
【例文】
- 彼らのあたたかいもてなしを受け、人情の機微に触れることができた。
- それは彼女の機微に触れる話題なので、なかなか聞きにくい。
- 人の機微を穿つような行為は慎みたまえ。
- 商品開発に際し、顧客ニーズの機微を捉えることが重要だ。
- 彼は機微に聡く、いつも周囲の人を思いやっている。
- 彼は機微に疎く、いつも上司に怒られる。
「機微に富む」という言葉を使う人がいるようですが、これは間違いです。
「機知に富む(その場や状況にあった上手い発言や対応ができること)」との混同でしょう。
- 些細な変化や人の感情について敏感に気づくことが「機微に聡い」
- その場の状況を理解して適切な発言や対応がすぐできることが「機知に富む」
「機微」と「機知」が似ていますが、きちんと区別しておきましょう。
「機微に触れる」とは
「機微に触れる」とは、人の心の微妙な動きを感じることという意味です。
人の感情の小さな動きや、物事の些細な変化ということですので、はっきりと言葉に表したりニュースになったりするような分かりやすい変化には使いません。
ちょっとした親切心に対して使われたり、プライベートなことに対して使われることもあります。
言葉にしていないようなことがわかるとか、ほんの小さな変化に気づくといった時に使います。
「心の機微」とは
「心の機微」とは、人の微妙な感情の動きのことを言います。
「機微」は人の感情に対して使われることが多く、心や感情が小さく揺れ動く様子を表しています。
「心の機微」のほかに「感情の機微」という使われ方もします。
好き、嫌い、モヤモヤするなど物凄く感じるわけではないけれど、ちょっとした感情の変化や揺れ動きを表しています。
「機微情報」とは
これまで見てきた通り、「機微」は表面に現れない、微妙な人の心の動きや物事の些細な変化、という意味で使いますよね。
ですが、「機微情報」という言葉があります。
人の心の機微、という意味で捉えるとちょっと意味がわかりません。
この「機微情報」というのは、「極めて慎重に取り扱うべき情報」のことです。
「センシティブ情報」とも言います。
個人的な情報の中で特に人に知られたくないようなものや、あるいは国家機密などを指します。
「機微」は「表面からは知りにくい微妙な心の動き」という意味ですが、そこから「表面に出しにくいこと」つまり「あまり人に知られたくないこと」という意味で使われているのです。
ビジネスシーンで「機微情報」と言う場合は、「機微」な個人情報という意味であることが多いでしょう。
個人情報の中でも特に人に知られたくない情報や、個人の信条などに関することを言います。
- 宗教や政治の思想
- 労働組合への参加
- 国籍
- 病歴
- 前科
- 性生活
などなど、いろいろな情報が考えられます。
その情報を知られることで、精神的・社会的な被害を受ける可能性があるような情報、特に取扱注意な情報ということです。
金融関係の企業などでよく使われる言葉ですが、その他の分野であっても「機微」な個人情報を扱う際には細心の注意を払う必要がありますね。
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「機微」の類義語
「機微」の類義語には次のようなものがあります。
- 微妙さ(一言では言い表せないほど複雑なこと)
- 隠微(表面には現れにくい微妙なこと)
- ニュアンス(言葉などの微妙な意味合い)
- 陰翳(物事の色・音・調子や感情などに趣があること)
まとめ
「機微」は、表面には現れない微妙なおもむきという意味でしたね。
人の心の微妙な動き、物事の些細な変化など、パッと見てすぐに気づくようなことではなくて表面からは知れないような微妙なことという点がポイントです。
さらに、「機微情報」という使い方もありましたので、ぜひ合わせて覚えておいてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!