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言葉の意味と使い方

「終日」の意味とは?「全日」との違いや使い分け方!

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「終日○○します」という表現、よく見聞きしますよね。

仕事上のやり取りでも、日常のいろいろなシーンでもよく使われる言い回しだと思います。

一日中、というような意味であるということはわかると思いますが、「終日」は具体的に何時から何時までを指すのでしょうか。

また、「終日」と似た言葉に「全日」がありますが、この違いはどういったところにあるのでしょうか。

今回は、「終日」の意味とは?「全日」との違いや使い分け方!についてご説明いたします!

「終日」の意味

終日

「終日」は「一日中。朝から晩まで」という意味です。

「しゅうじつ」と読みます。

「終わる日」または「日が終わる」と書いて「一日中」という意味になるのがちょっと不思議な気がするかもしれませんね。

「終」は、「終わり」という意味ですが、そのほかに「終わりまで」という意味もあります。

ですから、「終日」は「日の終わりまで」という意味になり、厳密には一日中と言っても「日の出から日の入りまで」ということになります。

もともとの意味としてはそうなのですが、現代では使われるシュチュエーションによりあらわす時間の範囲はさまざまです。

  • 会社であれば『業務時間内』や、『出社してから退社するまで』を表します。
  • お店であれば『営業時間内』という意味になります。

日常会話で使うときはもっとアバウトに、朝から夜更けまでというような意味になるかもしれません。

例えば仕事相手を訪問するときに「終日会社にいますので」と言われていても、終業時間を過ぎてから訪問すると失礼ですし、相手はもう退勤しているかもしれませんよね。

どの程度の時間を表しているのかは状況から判断するようにしましょう。

>>「日まで、月まで、曜日まで」は含むのはどの範囲?意味や解釈の仕方を解説!

「終日」のほかの読み方

「終日」は「しゅうじつ」以外にも

  • ひねもす
  • ひめもす
  • ひもすがら
  • ひすがら

とも読まれます。

「しゅうじつ」と読むのが一般的です。

「ひねもす」は「春の海 ひねもすのたり のたりかな」という与謝蕪村の俳句でおなじみですね。

その他はあまり普段見聞きすることがない読み方だと思います。

「しゅうじつ」と「ひねもす」では全く音が違うので、同じ漢字だというのが不思議ですよね。

「すがら」という古語は「〜の間じゅう」「ずっと」といった意味ですので、「日もすがら」というところから発展して「ひねもす」などの言葉ができたという説があります。

「終日」という漢字は中国から伝わり、意味するところが「ひねもす」と同じであったので「終日」という字が当てられたそうです。

「終日」と「全日」との違い

さて、「終日」と同じような言葉に「全日」があります。

これも「一日中」というような意味で色々と使われている言葉です。

この二つの意味の違いとしては、

  • 「終日」は「一日中」
  • 「全日」は「一日中」もしくは「毎日」

ということになります。

「終日」の方が「その日の、一日中」という限定された言葉であることに注意しましょう。

>>「連日」は何日くらい?「毎日」との違いや「連日にわたり」とは?【類義語・対義語】

「終日」と「全日」の使い分け方

「終日」の方はその日1日の、一日中(朝から晩までであったり、営業時間内であったりします)という意味で使われます。

それに対して「全日」は「一日中」という意味もありますが、「毎日」「一年中」というような意味で使われることが多いです。

【例文】

  1. 当店は終日禁煙となっております。(一日中禁煙です)
  2. 田中は終日不在でございます。(一日中不在です)
  3. 本日は終日運転見合わせとなっております。(一日中運行しません)
  4. ゴールデンウィーク中は全日セールを開催します。(毎日セールをします)
  5. 夏休み期間中は全日運行しております。(毎日運行しています)

「全日」は必ずしも「毎日」の意味で使われるとは限りません。

「全日」にも「一日中」という意味がありますので、「終日」のように「全日」を使うこともあります。

例えば「全日ストライキ」といえばその日丸一日のストライキのことで、決して一年中ストライキを行うという意味ではありません。

「全日」がどちらの意味なのかは状況により判断をしたいところです。

また、ビジネスシーンなどでは、例えば「その日の就業時間内ずっと」という意味で「全日」を使うと「毎日なのかな?」と誤解をまねく恐れがあります。

そういった場合はやはり「終日」を使うのが最適ということになります。

まとめ

「終日」と「全日」の違いは、その日一日だけか毎日のことかという点にありました。

似ている言葉ですが、使い方を間違うと相手に誤解を与えたり、思わぬ失敗の元にもなりそうです。

仕事をしていく上では身近な言葉であっても意味や使い方を改めて理解しておきたいものですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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