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「追随」と「追従」はよく似ている言葉です。
どちらもビジネスシーンやニュースでよく用いられる言葉で、使い方もほとんど同じようですね。
何かについていくという感じのこの「追随」と「追従」ですが、意味の違いはあるのでしょうか。
ぜひこの機会に確認しておきましょう。
今回は、「追随」と「追従」の違いは?意味と使い方を解説!【類義語・対義語】についてご説明いたします!
「追随」と「追従」の意味
「追随」と「追従」それぞれの意味は
- 「追随」は「あとにつき従うこと」
- 「追従」は「人に付き従うこと」
となります。
だいたい同じように思えますね(笑)。
どちらも何かについていくような意味の言葉ですが、詳しく見てみるとその意味には違いがあるのです。
一つずつ、意味や使い方を確認していきましょう。
「追随」の意味と使い方
「追随」は「あとに従うこと。あとから追いしたがうこと」「人の業績などをまねて、それに追いつこうとすること。」という意味です。
「ついずい」と読みます。
「追」は「おいかける」などの意味ですね。
「随」は「したがう。ついていく」などの意味がある漢字です。
「追随」はあとにしたがう、あとについていくという意味になります。
文字通り人が歩くあとを追いかけて歩いていくということではなく、能力のある人や力のある人(会社や国など)の真似をして追いつこうとするという意味で使う言葉です。
「追随」の例文
- この商品は、他の追随を許さないほど売れている。
- 米国の株高に追随し、東京株式市場は上昇している。
- 先人に追随する。
- 彼の仕事ぶりは優秀で、ライバルたちの追随を許さなかった。
「他の追随を許さない」という言い回しは特によく使われますので、覚えておくとよいでしょう。
「他社の追随を許さない」であれば、他の会社に真似をさせない、追いかけさせない、つまり自社の技術や製品が最も優れている、大きく先行しているといった意味になります。
「追従」の意味と使い方
「追従」は「ついて行くこと。また、他人などの言う事なす事に(そのまま)従うこと。」という意味です。
「ついじゅう」と読みます。
「ついしょう」と読んだ場合は「他人の気に入るような言動をすること。こびへつらうこと」という意味になります。
「追」は「追いかける」、「従」は「従う」ですね。
「追従」はあとに付き従うこととなります。
これも人の歩くあとをついて歩くという文字通りの意味ももちろんありますが、それよりは人の意見に従って言うことを聞くという意味で使うことが多い言葉です。
「追従」の例文
- 前走車に自動追従する運転支援技術が開発された。
- 権力に追従する。
- 彼は他人の意見に追従してばかりいる。
- 優れた商品を作ると、後発企業が次々と追従参入してくることになる。
「追随」と「追従」の違いは?
「追随」も「追従」も、どちらも「あとに従う」という意味では同じでした。
同じように使われることが多いので、言い換え可能な言葉であるとも言えますが、厳密にはニュアンスの違いがあります。
- 「追随」は「すぐれたものの真似をすること」
- 「追従」は「人の言動に従うこと」
という違いです。
「追随」は優れたものの真似をして後から追いつこうとすることを指します。
それに対し、「追従」は主に人の言動に従うこと、人の言うことをきくということを指す言葉なのです。
どちらも、例えば「先発企業に追随する」「先発企業に追従する」などと、「先を行く人や団体についていく」という意味で同じように使えます。
ですが、特に「真似をする」という意味で使いたいときは「追随」、「意見などに従う」という意味で使いたいときは「追従」という使い分けができるわけです。
非常に似ている「追随」と「追従」ですが、このような違いがあるので適切な場面で使い分けてみてくださいね。
「追随」と「追従」の類義語
「追随」と「追従」の類義語には次のようなものがあります。
- 従う(後ろについて行く。あとに続く)
特に「追随」の類義語として、「模倣する」意味で
- 倣う(あることを手本として同様に行う。まねる)
- 真似る(他の人や物に似せる。まねをする。模倣する)
「追従」の類義語として「人の意見に従う」意味で
- 言いなり(言われたり指示されたことに何でも服従しているような状態であること)
- 恭順(命令に対してつつしみ従うこと)
などが挙げられます。
「追随」と「追従」の対義語
「追随」と「追従」の対義語には次のようなものがあります。
- 率先(人の先頭に立って物事を行うこと)
- 主導(中心となって導くこと)
まとめ
「追随」と「追従」は意味も使い方もよく似た言葉でしたね。
ですが、詳しくみてみると意味の違いが見えてきたかと思います。
ぜひ意識して使い分けてみてはいかがでしょうか。
最後までお読みくださりありがとうございました!