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今回のテーマは如月です。
如月はどのよう読み、何月のことをいうのでしょうか。
今回は「如月」の意味や由来の他に、異名も解説いたしますのでぜひお付き合いください。
目次
如月は何月?
如月は「きさらぎ」と読み、2月のことを意味する和風月名です。
和風月名とは、旧暦で使われていた昔の月の呼び方で、季節や行事に合わせた由来で名付けられています。
新暦となった現代でもそのまま引き継がれて使用されており、現代でも如月と言えば、2月のことを指しています。
しかし実際は、旧暦と新暦では暦自体が違っており、1〜2ヶ月のずれがあります。
ですから現代でも如月=2月とされてはいるのですが、実際の季節感で言うと旧暦の場合は現代の3月上旬〜4月上旬頃のことを指しているのです。
旧暦と新暦の違いは?新暦になった理由は?
現代で使われている新暦は、「太陽暦」である「グレゴリオ暦」です。
そして旧暦とは、「太陽太陰暦」のことを指します。
新暦と旧暦の違いは、何を基準に暦が作られているかという点で違います。
新暦のグレゴリオ暦は太陽暦ですから、太陽の動きを基準として作られています。
一方、旧暦は太陽太陰暦と言い、太陽の動きと月の動きの双方を考えて作られた暦です。
旧暦は、月が地球の周りを一周する期間である約29.5日を一ヶ月としています。
そうすると、一年が
29.5日×12ヶ月=354日
となり、365日が1年となる太陽に合わせた暦と比べると、少し季節にズレが出てきてしまいます。
なので太陽太陰暦である旧暦はその差を解消するために、「うるう月」を19年に7回ほどの割合で入れるようにしていました。
つまり、旧暦では年によっては13ヶ月ある年があったのですね。
しかし、日本は1873年(明治6年)から太陽太陰暦である旧暦を廃止し、新暦を使うようになりました。
その理由は、明治維新後に世界各国との交流が盛んになったからだと言われています。
当時の世界では新暦であるグレゴリオ暦が多くの国で使われていましたから、世界に合わす必要性が出てきたのです。
鎖国時代だった江戸時代が終わって、文明開花が始まり、やがて暦も見直すことにしたのですね。
その結果、太陽太陰暦である旧暦が終わり、現代のグレゴリオ暦である新暦が日本で始まったのです。
如月の意味と由来は?
如月の意味や由来は複数あります。
ここでは有名なものを3つほどご紹介いたします。
由来1、「中国から伝わったもの」
中国最古の辞書『爾雅(じが)』というものがあり、そこには「2月を如となす」と記されている部分があります。
これは「厳しい冬が終わりを迎え、自然の万物が活動を始める季節」という意味があるそうです。
そして如月は中国では「にょげつ」と読み、2月の異名だったとのこと。
そもそも暦が発明されたのは中国で、その後に暦という知識と文化が日本に伝わったとされています。
ですから、中国からの「にょげつ」が日本の言葉や文化、気候と混じって変化し「きさらぎ」となったという説がこれに当たります。
由来2、「寒さから重ね着するという生活をあらわしたもの」
暦の上では春と言っても、まだまだ寒さが厳しい如月。
人々はその寒さゆえに、更に衣を重ね着して過ごしていました。
その光景から「衣更着(きさらぎ)」という名前になったと言われています。
現代の日本と違い、昔は寒さは厳しかったことがうかがえますね。
由来3、「春の気候からのもの」
- 春らしい暖かな日差しに向かって草木が生えるという意味で「生更木」
- また春らしく気候が良く陽気が更に増していく様子から「気更木」
といった春の気候が由来となったと言われているものがこれです。
如月の異名は、寒さと春の気候の入り混じった季節が反映されていると感じられますね。
如月の異名は?
如月にも、他の月と同様に異名があります。
下記に有名なものをいくつかご紹介いたしますね。
異名1、「初花月(はつはなづき)」
年明けに初めて咲く花を「初花」と言います。
この初花とは、「梅」のことを指すのだと言われています。
2月は確かに梅の盛りですね。
また、昔は桜よりも梅の花見が主流であったこともあり、このような名前がつけられたのかもしれませんね。
異名2、「仲春(ちゅうしゅん)」
旧暦において春は、1月〜3月です。
ですから、2月である如月は春の真ん中の月ということになります。
よって、このような異名がついたのだと言われています。
異名3、「雪消月(ゆききえづき)」
2月は雪が消えて、春の訪れを感じられる月です。
雪や凍っていた大地は溶けて地面を潤し、そこかしこに生命の息吹が感じられる月です。
そのような自然の風景から、雪消月(ゆききえづき)とも呼ばれるようになったそうです。
異名4、「雁帰月(かりかえりづき)」
雁は、9月末頃にロシア方面から日本へ飛んできて越冬する渡り鳥です。
雁は水鳥ですから、冬が来てシベリアの湖や池が凍ってしまうと生活ができなくなってしまうのです。
ですから、寒いシベリアよりも暖かい日本で冬を越し、そして如月の頃になるとまたシベリアへ帰って行くのです。
このことが雁帰月(かりかえづき)の由来となったと言われています。
まとめ
「如月(きさらぎ)」は2月の和風月名であり、人々は寒い気候の中でも春の到来を感じていた月です。
「如月」の由来は中国の「にょげつ」が由来とされていますが、如月の異名はどれも残る寒さと春の到来の2つの光景をあらわしたものだと言えるでしょう。
2月である如月には「立春」がありますから、そちらもあわせて勉強してみると昔の日本の風景がよく見えて面白いかもしれません。
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